「澪さん! すみません謝りますからせめて黎を見るだけでもさせてくださいっ! 電池切れしそうなんですよ~っ」

『はー……このバカどもは。じいちゃん、もうこいつらの間引き受けない方がいいよ』

『……澪、余計なこと言うな』

『何が余計だ――

『お前が梨実にしたこと、真紅に言うぞ』

『ばっ、何言っておまっ

「澪さん?」

にっこり。自分でも自然に不自然な笑みが浮かんだ。

「海雨に何かしたんですか小埜病院の跡継ぎさん全部話した方がいいですよおじい様の命が惜しければ」

『真紅嬢!? 私を人質に取るのですか!?』

「使えるものはなんっでも使います」

『い、いやお嬢さんそれは――』

「古人さんを本家に拉致しますよ」

『……お前、よく人を震えさせるなあ……』

黎からそんな感想をいただいた。黎はよくるうちゃんを震えさせているけど。

古人さん、震えてんのか。見えないけど。

『て、………』

「て? 手を出したんですか?」

『……手を、繋ぎました』

「………」

純愛か。

「それ以上は?」

『ありません! 付き合ってるわけじゃないんですから!』

「仕方ないので見逃します」

『そうしてくださると助かります……。ったく、黎がヘンなこと言うから……』

『澪が俺と真紅の間に割って入ってくるからだ。真紅、次は澪がいないときに繋いでもらうから』

「うんっ。早く帰れるようにするね」

『ああ。待ってる』

ふわ~っ! かなり充電出来た~!

「黎大好きっ!」