早速、デジタルの得意な神宮寺にいくつかのSNSにアカウントを作ってもらった。どうやらSNSと一口に言っても、いろいろな客層向けがあるようだ。そのあたりの事は俺にはさっぱりなので、サイト選びは神宮寺にすべて任せた。神宮司をSNSの担当者に決めると、彼は嫌そうに顔を顰める。
「仕方がないだろ。SNSなんて、俺にはさっぱり分からないんだから」
「もう。面倒くさいですね。じゃあ、部長はネタを提供してください」
「ネタ?」
「アップする記事の内容ですよ。こういうのは、頻繁に更新をしないと、人目に付かないんです。広告のように、一度打ったらしばらく様子見なんてことをしていたら、その他の記事に埋れまくって誰の目にも止まりませんよ」
「そうなのか。でも、ネタって……『レンタルオフィス、始めました』じゃダメかな?」
「まぁ、初回はそれで良いと思いますよ。オフィスの宣伝用ですし。味も素っ気もない空間ですけど、一応内観の写真も載せておきましょう。でも、この空間は、早急に改善をした方が良いと思いますよ」
そんな事を言いながら、神宮寺は流れるようにパソコンを打ち、あっという間にSNS用の記事を作り上げた。
「こんな感じでいいですか?」
出来上がった記事を見せられたが、デジタル広告とそんなに変わらない内容だ。
「う~ん。正直よく分からないな。これで、集客ができるのか?」
「先ほども言いましたが、この記事を一度出しただけでは、たぶん誰からも反応はないと思います。SNSは細目に続けることでフォロワーが付き、フォロワーが付いたことにより、バスるんですから」
「フォ、フォロワー? バズ……?」
「ああ。もういいです。とりあえず、更新頻度が重要ということです」
「なるほど。そういうこと。じゃあ、それは神宮司君に任せるよ」
「はぁ。じゃあ、1日2回の更新にしますか? 10時と16時で如何でしょうか?」
「あ~、うん。いいんじゃないかな。よく分からないけど」
「では部長は、10時アップ用のネタを前日終業時刻までに、16時アップ用を昼休憩明けまでにお願いします」
「え?」
「さっきお願いしたじゃないですか。部長はネタを提供してくださいと」
呆れたと言いたげな神宮寺の顔を穴が開くほど見つめ返す。
「それって、実は俺の方が大変だったりしない?」
「まぁ、ネタ探しが面倒だから、僕はプライベートではSNSはやりませんね」
シレっと俺を突き放した部下の態度に、俺は焦る。
「仕方がないだろ。SNSなんて、俺にはさっぱり分からないんだから」
「もう。面倒くさいですね。じゃあ、部長はネタを提供してください」
「ネタ?」
「アップする記事の内容ですよ。こういうのは、頻繁に更新をしないと、人目に付かないんです。広告のように、一度打ったらしばらく様子見なんてことをしていたら、その他の記事に埋れまくって誰の目にも止まりませんよ」
「そうなのか。でも、ネタって……『レンタルオフィス、始めました』じゃダメかな?」
「まぁ、初回はそれで良いと思いますよ。オフィスの宣伝用ですし。味も素っ気もない空間ですけど、一応内観の写真も載せておきましょう。でも、この空間は、早急に改善をした方が良いと思いますよ」
そんな事を言いながら、神宮寺は流れるようにパソコンを打ち、あっという間にSNS用の記事を作り上げた。
「こんな感じでいいですか?」
出来上がった記事を見せられたが、デジタル広告とそんなに変わらない内容だ。
「う~ん。正直よく分からないな。これで、集客ができるのか?」
「先ほども言いましたが、この記事を一度出しただけでは、たぶん誰からも反応はないと思います。SNSは細目に続けることでフォロワーが付き、フォロワーが付いたことにより、バスるんですから」
「フォ、フォロワー? バズ……?」
「ああ。もういいです。とりあえず、更新頻度が重要ということです」
「なるほど。そういうこと。じゃあ、それは神宮司君に任せるよ」
「はぁ。じゃあ、1日2回の更新にしますか? 10時と16時で如何でしょうか?」
「あ~、うん。いいんじゃないかな。よく分からないけど」
「では部長は、10時アップ用のネタを前日終業時刻までに、16時アップ用を昼休憩明けまでにお願いします」
「え?」
「さっきお願いしたじゃないですか。部長はネタを提供してくださいと」
呆れたと言いたげな神宮寺の顔を穴が開くほど見つめ返す。
「それって、実は俺の方が大変だったりしない?」
「まぁ、ネタ探しが面倒だから、僕はプライベートではSNSはやりませんね」
シレっと俺を突き放した部下の態度に、俺は焦る。



