透明感のある薄い黄色の酒を少しシャンパンを飲む細いグラスに入れ、
それから、先程隣の女性客のために使ったオーガンジー・ピンクの酒を少し、白い濁りのある酒でグラスを満たす。
くるっとバースプーンでかき回したら、
「アンバー、ローズクォーツ、そしてレモンジュースです」
まるで夜明けの東の空のような蜂蜜色のカクテルが出来上がった。
「あの、カクテル名は、」
「うち、カクテルに名前がないんですよ」
「は、はぁ」
アンバー、ローズクォーツ、まるで天然石の名前みたいじゃないか。俺はそう思いながら、おそるおそるグラスに口をつけてみる。
「さっぱり」
レモンの風味なのか、僅かな甘さとアルコール臭さが全く気にならない爽やかなカクテル。
本当に夜明けのようだ。
「アンバーとは琥珀の事です。効能はマイナスのエネルギーをプラスに変える事」
「は、はぁ」
いきなり天然石講座?
俺はグラスに口をつけながら、笑顔で語り出したマスターの顔をつい、まじまじと見てしまう。
その優しく爽やかな語り口と眩しく温かい笑顔に、つい、引き込まれてしまう。
「ローズクォーツは愛の成就を祈る石です」
「ぶほっ!」
その言葉に思わず、俺はカクテルを吹きそうになった。
「大丈夫ですか?」
マスターが微笑んで、濡れたおしぼりを出してくれる。
「す、済みません」
俺は慌ててそれで口を拭いて、ついでに顔も拭いた。
俺。
ここに来て、何にも喋ってないのに。
「うちのカクテルは、全て、天然石のお酒で出来ているんです」
「は? 天然石のお酒?」
「はい」
そ、それは、また、ファンタジーな。
天然石をイメージしたお酒って事かな?
マスターがまた、にこっと、笑う。
「Bar『[[rb:月光珠 > げっこうじゅ]]』の、藍澤と申します」
「藍澤、さん」
「えぇ」
マスターが差し出して来た真珠色のラメが入った名刺には、
- 天然石カクテルのお店。
Bar「月光珠」管理人。
藍澤 真琴
そう、チョコレート色の文字で印字されていた -
それから、先程隣の女性客のために使ったオーガンジー・ピンクの酒を少し、白い濁りのある酒でグラスを満たす。
くるっとバースプーンでかき回したら、
「アンバー、ローズクォーツ、そしてレモンジュースです」
まるで夜明けの東の空のような蜂蜜色のカクテルが出来上がった。
「あの、カクテル名は、」
「うち、カクテルに名前がないんですよ」
「は、はぁ」
アンバー、ローズクォーツ、まるで天然石の名前みたいじゃないか。俺はそう思いながら、おそるおそるグラスに口をつけてみる。
「さっぱり」
レモンの風味なのか、僅かな甘さとアルコール臭さが全く気にならない爽やかなカクテル。
本当に夜明けのようだ。
「アンバーとは琥珀の事です。効能はマイナスのエネルギーをプラスに変える事」
「は、はぁ」
いきなり天然石講座?
俺はグラスに口をつけながら、笑顔で語り出したマスターの顔をつい、まじまじと見てしまう。
その優しく爽やかな語り口と眩しく温かい笑顔に、つい、引き込まれてしまう。
「ローズクォーツは愛の成就を祈る石です」
「ぶほっ!」
その言葉に思わず、俺はカクテルを吹きそうになった。
「大丈夫ですか?」
マスターが微笑んで、濡れたおしぼりを出してくれる。
「す、済みません」
俺は慌ててそれで口を拭いて、ついでに顔も拭いた。
俺。
ここに来て、何にも喋ってないのに。
「うちのカクテルは、全て、天然石のお酒で出来ているんです」
「は? 天然石のお酒?」
「はい」
そ、それは、また、ファンタジーな。
天然石をイメージしたお酒って事かな?
マスターがまた、にこっと、笑う。
「Bar『[[rb:月光珠 > げっこうじゅ]]』の、藍澤と申します」
「藍澤、さん」
「えぇ」
マスターが差し出して来た真珠色のラメが入った名刺には、
- 天然石カクテルのお店。
Bar「月光珠」管理人。
藍澤 真琴
そう、チョコレート色の文字で印字されていた -



