鬼封じの姫は、禁じられた恋に囚われる

「夢だよ。」唇を離した家継が囁く。

「真白は……俺に抱かれた夢を見たんだ。」

彼の手が、私の手をぎゅっと握る。温もりが、恐怖をかき消すように流れ込んでくる。

私はその言葉にすがるように、目を閉じた。

本当に夢だったのだと――信じたくて。

「はぁ……」

思わず漏れた吐息。自分の声が甘すぎて、耳まで熱くなる。

家継の手が止まった。

「真白……?」

低く抑えた声。まるで心の奥を覗き込まれるように、私の胸が跳ねた。

(聞かれた?……気づかれた?)

「ん……」言葉にならない声がこぼれる。

体の奥で、夢の残り火が疼いて止まらない。

足元が落ち着かず、布団を握りしめるしかなかった。

「顔が赤いな。」家継の指先が、私の頬に触れる。

熱を確かめるようなその仕草が、余計に心を乱す。