鬼封じの姫は、禁じられた恋に囚われる

堪えきれずに涙があふれた。震える声で、私は言った。

「……鬼に……」

次の瞬間、家継は私をぎゅっと抱きしめた。

力強い腕に包まれると、涙が止まらなくなった。

「そんなの……まやかしだ。」

耳元に落ちる家継の声は、まるで呪を打ち消すように力強かった。

「でも……」

口に出すのが怖い。

けれど心の奥に溜め込んだままでは、もっと苦しい。

「でも何?」

家継が、私の心を逃さぬように見つめてくる。

「私……この身体を……」

震える声が勝手に漏れる。

「家継の姿をしたものに、求められたの……」

家継の瞳が揺れた。

その刹那、彼は言葉を差し挟む代わりに、私の唇を奪った。

「んん……」

熱が流れ込んでくる。夢だと思いたくなるほど、熱く、真実味のある口づけだった。