鬼封じの姫は、禁じられた恋に囚われる

その声は震えていて、雨に濡れた頬には冷たい水滴が伝っていた。

きっとずっと待っていてくれたのだろう。胸がきゅうっと締めつけられる。

「家頼……!」

私が駆け寄って座り込むと、彼の呼吸が荒く乱れているのに気づいた。慌てて額に手を当てる。

「……熱い!」

「大変だ、熱がある!」

家継も顔色を変え、すぐに弟の体を抱き上げた。その瞬間――。

ピカッ!

鋭い稲光が空を裂き、ドーンと雷鳴が紅蓮神社の上に落ちた。

「……あっ!」

家継と家頼が同時に顔を上げ、息を呑む。

「どうしたの?」

私が問いかけると、家継は表情を硬くしたまま言った。

「いや……今はすぐに家頼を休ませる。」

二人は急いで家の中へ入り、玄関近くの部屋に家頼を寝かせた。

私は布団を引き寄せながら必死に濡れた衣を拭った。