手を伸ばす河童たちにイモを千切ってあげると、河童たちはキャッキャと飛び跳ねて喜んでは美味しそうにイモを食べた。
「今度はもっと持ってくるからね」
河童たちが冷たい川の中に戻っていくのを見届けていると、今度は銀狐のあやかしも出てきた。銀狐のあやかしは翠子の前にでるときは妖艶な女の姿に化ける。
彼女は「また追い出されたのかい」と笑った。
銀狐がひょいひょいと飛んでいく後ろから、翠子はよいしょと岩場を登り、洞窟の中に入っていく。
すると洞窟の中から灯りが漏れていた。
炎を使うのは〝人〟しかいない。洞窟に入ると案の定、焚き火をしている若い男がいた。
「リン、いたのね」
「なんとなくお前が来ると思ってな」
緑がかった銀髪に高い鼻。切れ長の美しい瞳をしている彼は、今は座っているが、立ち上がると翠子よりも頭二つほど背が高い。
彼はリンと名乗ったのでそう呼んでいるが、本名なのかはわからない。
リンとの出会いは半年ほど前になる――。
その日も翠子は邸を追い出されて洞窟にいた。
銀狐のあやかしが遊びに来ていて、持ってきてくれた山で採れた果物を食べていた。
「今度はもっと持ってくるからね」
河童たちが冷たい川の中に戻っていくのを見届けていると、今度は銀狐のあやかしも出てきた。銀狐のあやかしは翠子の前にでるときは妖艶な女の姿に化ける。
彼女は「また追い出されたのかい」と笑った。
銀狐がひょいひょいと飛んでいく後ろから、翠子はよいしょと岩場を登り、洞窟の中に入っていく。
すると洞窟の中から灯りが漏れていた。
炎を使うのは〝人〟しかいない。洞窟に入ると案の定、焚き火をしている若い男がいた。
「リン、いたのね」
「なんとなくお前が来ると思ってな」
緑がかった銀髪に高い鼻。切れ長の美しい瞳をしている彼は、今は座っているが、立ち上がると翠子よりも頭二つほど背が高い。
彼はリンと名乗ったのでそう呼んでいるが、本名なのかはわからない。
リンとの出会いは半年ほど前になる――。
その日も翠子は邸を追い出されて洞窟にいた。
銀狐のあやかしが遊びに来ていて、持ってきてくれた山で採れた果物を食べていた。



