ようやく気を取り直したらしい柊木伯爵は、そう言ってへらへらと笑い、ぽんと握った右手で左手を打つ。
「ああ、そういえば愛香が、誰かを助けたと言っておりました」
「ん? それはおかしいな」と、竜胆はすかさず言った。
「お宅の愛香さんは洋装しか着ないと聞きましたが?」
柊木愛香は翠子と同じ歳で社交界の華と言われているほど美しいには美しいが、誰よりも流行に敏感で洋装しか着ない評判である。
「助けてくれた令嬢は着物姿の嬢さんだと聞いたのでてっきり」
「それは……まあ……愛香も着物を着ますから」
「なるほどそうでしたか。ではお二人に会わせてくださいませんか? その上であらためて縁談を」
あくまで穏やかに竜胆は微笑んだ。
「ああ、そういえば愛香が、誰かを助けたと言っておりました」
「ん? それはおかしいな」と、竜胆はすかさず言った。
「お宅の愛香さんは洋装しか着ないと聞きましたが?」
柊木愛香は翠子と同じ歳で社交界の華と言われているほど美しいには美しいが、誰よりも流行に敏感で洋装しか着ない評判である。
「助けてくれた令嬢は着物姿の嬢さんだと聞いたのでてっきり」
「それは……まあ……愛香も着物を着ますから」
「なるほどそうでしたか。ではお二人に会わせてくださいませんか? その上であらためて縁談を」
あくまで穏やかに竜胆は微笑んだ。



