七虹はベッドの上でスマホを握りしめ、画面に映る同級生たちの写真を睨んでいた。

「……気持ち悪い」

ピアスを開けた女子、恋人と手を繋いでいる男子、夜の街に繰り出す連中――全てが「大人への屈服」に思えた。彼女は布団に顔を埋め、耳を塞ぐ。

「……私たちは、永遠に子供でいよう」

彼女の部屋には、ピーターパンのポスターが貼られていた。