「私と同じ鱗を持つ女性を、使ったと言う事ですか?」
「そうだ。生きたまま鱗を剥いだと記されている」
建国前に勃発した抗争が終結した際に、龍滅の呪いを生み出した玉条一族の何名かは捕らえられ、尋問を受けた。その時に龍滅の呪いをどうやって生み出したかとその解除方法を聞き出す事に成功したらしい。
「黒い蜥蜴の鱗がもたらした呪いは、同じ黒い蜥蜴の鱗で浄化させる。至って簡単な仕組みと言えよう」
「毒にも薬にもなると言う事でしょうか」
「はは、鋭い。その通りだ。なにせ黄龍の加護を受けるべきものの候補だからな。扱いによって善にも悪にもなれる代物なのだ」
「玉条一族も、鱗が黄龍の加護を持つ者の候補となる話はご存じだったのでしょうか?」
おそらくな。と腕組みをしながら返した鯉白は、目を細めながら魚子の鱗をまじまじと眺めている。
「この話は長らく一族の間でも秘匿とされてきた」
「どうしてですか? むしろ公にした方が探しやすかったでしょうに」
「祖先は第二の龍滅の呪いが生まれる可能性を危惧したのだ」
技術が一族以外の者に悪用・濫造されるのを恐れた皇龍一族は、敢えて秘密とした。そのうえで密かに魚子のような女性を探し続けていたと言う。
それに玉条一族は族滅したわけではなく、今もなおその子孫達が血をつないでいる事も秘密扱いとなった理由のひとつだとか。
「そうだ。生きたまま鱗を剥いだと記されている」
建国前に勃発した抗争が終結した際に、龍滅の呪いを生み出した玉条一族の何名かは捕らえられ、尋問を受けた。その時に龍滅の呪いをどうやって生み出したかとその解除方法を聞き出す事に成功したらしい。
「黒い蜥蜴の鱗がもたらした呪いは、同じ黒い蜥蜴の鱗で浄化させる。至って簡単な仕組みと言えよう」
「毒にも薬にもなると言う事でしょうか」
「はは、鋭い。その通りだ。なにせ黄龍の加護を受けるべきものの候補だからな。扱いによって善にも悪にもなれる代物なのだ」
「玉条一族も、鱗が黄龍の加護を持つ者の候補となる話はご存じだったのでしょうか?」
おそらくな。と腕組みをしながら返した鯉白は、目を細めながら魚子の鱗をまじまじと眺めている。
「この話は長らく一族の間でも秘匿とされてきた」
「どうしてですか? むしろ公にした方が探しやすかったでしょうに」
「祖先は第二の龍滅の呪いが生まれる可能性を危惧したのだ」
技術が一族以外の者に悪用・濫造されるのを恐れた皇龍一族は、敢えて秘密とした。そのうえで密かに魚子のような女性を探し続けていたと言う。
それに玉条一族は族滅したわけではなく、今もなおその子孫達が血をつないでいる事も秘密扱いとなった理由のひとつだとか。



