ー俺の親友は、「一週間後に死ぬ」ことになった。
手紙の内容を見たとき、心臓が止まるかと思った。
だが、頭の回転が遅い俺には、すぐに理解することができなかった。
啓は一か月ほど前からいじめで不登校になっていた。心配だった。
だから、啓の家に行って「手紙で文通をしよう」と提案したのだ。
そしたら、意外と乗り気で「やる!」と言ってくれた。
2週間ぐらい、ずっと文通をしていた。
お互いの家のポストに手紙を入れて、気づいたら取りに行く、という簡単な文通だ。
郵便やはがきと違ってお金もかからないし、中学生の俺たちにはちょうどいい。
しかも、手紙で話すときの啓は、いつも容赦なくて、
「好きな人はできた?」
「お母さんに『ババア』って言った?それ、『思春期』って言うんだって」
「彼女っている?いるなら写真、貼り付けてよ」
「30代になると、結婚できないらしいよ、気をつけようね」
それがずっと続くと思っていた。だけど、続かなかった。俺が鈍感すぎたのか。
確かに、最近、少し啓の様子がおかしかった。手紙に、水の滴が染みていたのだ。
水でもこぼしたのかな、と思っていたけど、やっぱり涙だったんだ。
手紙の内容を見たとき、心臓が止まるかと思った。
だが、頭の回転が遅い俺には、すぐに理解することができなかった。
啓は一か月ほど前からいじめで不登校になっていた。心配だった。
だから、啓の家に行って「手紙で文通をしよう」と提案したのだ。
そしたら、意外と乗り気で「やる!」と言ってくれた。
2週間ぐらい、ずっと文通をしていた。
お互いの家のポストに手紙を入れて、気づいたら取りに行く、という簡単な文通だ。
郵便やはがきと違ってお金もかからないし、中学生の俺たちにはちょうどいい。
しかも、手紙で話すときの啓は、いつも容赦なくて、
「好きな人はできた?」
「お母さんに『ババア』って言った?それ、『思春期』って言うんだって」
「彼女っている?いるなら写真、貼り付けてよ」
「30代になると、結婚できないらしいよ、気をつけようね」
それがずっと続くと思っていた。だけど、続かなかった。俺が鈍感すぎたのか。
確かに、最近、少し啓の様子がおかしかった。手紙に、水の滴が染みていたのだ。
水でもこぼしたのかな、と思っていたけど、やっぱり涙だったんだ。



