翌日、淡い夜明けの光が訓練場の広い空を薄く染め上げる。ディルタ基地の広い訓練場には冷たい空気が漂っており、一息ごとに冷気が肺の奥まで流れ込んでくる。メンバーたちはすでに集まっいて、並んだ姿勢のまま準備運動を始めている。前に立つのは アビゲイルとカルロッタ。日の出に照らされる二人の姿は、体の動きに一切の無駄がなく、すでに戦闘の神髄を体現しているかのようだった。アビゲイルがゆっくりと紙を広げる。
「今日は模擬戦が中心です。各自、油断せず、集中を切らないように。今日の欠席者は後日模擬戦を行います」
続いてカルロッタがいつもとは打って変わった、厳しい声で言葉を紡いだ。
「点数は厳しくつけます。私たちもあとで模擬戦をします。その時の審査員はナギア様です。あなたたちのほうがよっぽどマシですからね。しっかりしてもらいたいものです」
その言葉に、マリーとマリンが一瞬顔を見合わせる。ボクは軽く息を吐きながら、体を伸ばす。 今日は何が起こるのか、その予感が少しだけ胸の奥に響いていた。今回も上位の成績をとって、次の計画進行に努めたい。
「ペアはナギア様がランダムで決めてくださいました」
緊張の糸がさらに張り詰める中、アビゲイルがそう言いながら、紙を手を見ながら対戦相手を発表する。
マリー対ゼロ、マリン対ルーカス、シャーロット対マゼンタ、ユロ対ウィリアム、ウィル対レイ。
「ゼロかよ」
マリーがぼやきながら腕を組む。
「ルーカス?……面倒だねぇ」
マリンも視線をルーカスに走らせ、小さく息を吐いた。ボクは視線をレイに向ける。レイはただ無言で頷き、準備運動を終えた。この戦いがどうなるのか。ボクの心は静かに高鳴っていた。楽しみで仕方がない。
順番的にはボクたちが一番最後だ。最初はマリーとゼロから。この試験には、開始の合図すら無い。勝手に始めて、勝手に終わらせていい。ゼロは、普段ツルハシを使って攻撃してくる。そう考えると、厄介だ。マリーは普段素手のため、武器を持たれていると不利だ。ただ、マリーは素早さが取り柄のため、頑張ればよけることも可能なのではと思いたい。
また、マリンは斧を使うが、ルーカスはそもそもからして戦闘班ではなく、医療班だ。
シャーロットは無数のナイフを使い、マゼンタは薙刀を使う。
ユロは鉈を使い、ウィリアムは側面に刃をつけたブーメランを使用する。
模擬戦は次々と決着がついていき、いつの間にかボクたちの番になっていた。ボクの胸は一際高く高鳴る。
「はい、次はウィルとレイ」
名前を呼ばれて、ボクは飛び跳ねるようにして模擬戦の場へ向かった。
「今日は模擬戦が中心です。各自、油断せず、集中を切らないように。今日の欠席者は後日模擬戦を行います」
続いてカルロッタがいつもとは打って変わった、厳しい声で言葉を紡いだ。
「点数は厳しくつけます。私たちもあとで模擬戦をします。その時の審査員はナギア様です。あなたたちのほうがよっぽどマシですからね。しっかりしてもらいたいものです」
その言葉に、マリーとマリンが一瞬顔を見合わせる。ボクは軽く息を吐きながら、体を伸ばす。 今日は何が起こるのか、その予感が少しだけ胸の奥に響いていた。今回も上位の成績をとって、次の計画進行に努めたい。
「ペアはナギア様がランダムで決めてくださいました」
緊張の糸がさらに張り詰める中、アビゲイルがそう言いながら、紙を手を見ながら対戦相手を発表する。
マリー対ゼロ、マリン対ルーカス、シャーロット対マゼンタ、ユロ対ウィリアム、ウィル対レイ。
「ゼロかよ」
マリーがぼやきながら腕を組む。
「ルーカス?……面倒だねぇ」
マリンも視線をルーカスに走らせ、小さく息を吐いた。ボクは視線をレイに向ける。レイはただ無言で頷き、準備運動を終えた。この戦いがどうなるのか。ボクの心は静かに高鳴っていた。楽しみで仕方がない。
順番的にはボクたちが一番最後だ。最初はマリーとゼロから。この試験には、開始の合図すら無い。勝手に始めて、勝手に終わらせていい。ゼロは、普段ツルハシを使って攻撃してくる。そう考えると、厄介だ。マリーは普段素手のため、武器を持たれていると不利だ。ただ、マリーは素早さが取り柄のため、頑張ればよけることも可能なのではと思いたい。
また、マリンは斧を使うが、ルーカスはそもそもからして戦闘班ではなく、医療班だ。
シャーロットは無数のナイフを使い、マゼンタは薙刀を使う。
ユロは鉈を使い、ウィリアムは側面に刃をつけたブーメランを使用する。
模擬戦は次々と決着がついていき、いつの間にかボクたちの番になっていた。ボクの胸は一際高く高鳴る。
「はい、次はウィルとレイ」
名前を呼ばれて、ボクは飛び跳ねるようにして模擬戦の場へ向かった。


