店員はニコッと微笑みながら結羅の薬指のサイズを測りだす。そして丁度ある指輪のサイズがあると言い、用意してくれた。
シルバーの指輪に小さなダイヤがいくつか散りばめて付いている。あまりの高級感のある指輪に結羅は余計に困惑してしまう。
「あの……こんなの、いただけません」
断わろうとすると、伊織は指輪を手に取った。
「これ俺の妻としての証だ。二度と危ないところに行くな」
そう言うと、結羅の左手の薬指にはめてくれた。キラッと光った結婚指輪にドキッと心臓が高鳴ってしまう。
「……ありがとうございます」
「ふん」
伊織は冷たい言葉で言ってはいたが、目線は気まずそうに逸らしている。頬を少し赤く染めながら。
そんな彼の様子を見て、結羅の頬も赤く染まった。
それを店の外で匠と一緒に見ていた茜は呆れながらもニヤニヤと笑う。
「ふ~ん、素直じゃないわね。あんたの主人は」
「……うるさい」
「あんなも素直じゃない」
「黙れ」
結羅の知らないところでギャーギャーと口喧嘩をしている茜と匠だった。
その後。元の生活に戻ったが、樹が後で謝罪してきた。
樹は、どうにか抜け出そうとしたが、黒色のスーツ姿の男達にボコボコに殴られてしまったらしい。気づいた時には既に終わっていたと。
原因となった隼人は警察に引き渡したみたいだが、瀕死状態の彼は病院で亡くなったそうだ。
美香も事情聴取されたらしい。その後のことは伊織がやってくれたが、その責任は隼人の実家も取らせると言っていた。
しかし黒石神社は、それでは終わらなかった。新たな事件が、今度は茜に向かられることになるとは……。
シルバーの指輪に小さなダイヤがいくつか散りばめて付いている。あまりの高級感のある指輪に結羅は余計に困惑してしまう。
「あの……こんなの、いただけません」
断わろうとすると、伊織は指輪を手に取った。
「これ俺の妻としての証だ。二度と危ないところに行くな」
そう言うと、結羅の左手の薬指にはめてくれた。キラッと光った結婚指輪にドキッと心臓が高鳴ってしまう。
「……ありがとうございます」
「ふん」
伊織は冷たい言葉で言ってはいたが、目線は気まずそうに逸らしている。頬を少し赤く染めながら。
そんな彼の様子を見て、結羅の頬も赤く染まった。
それを店の外で匠と一緒に見ていた茜は呆れながらもニヤニヤと笑う。
「ふ~ん、素直じゃないわね。あんたの主人は」
「……うるさい」
「あんなも素直じゃない」
「黙れ」
結羅の知らないところでギャーギャーと口喧嘩をしている茜と匠だった。
その後。元の生活に戻ったが、樹が後で謝罪してきた。
樹は、どうにか抜け出そうとしたが、黒色のスーツ姿の男達にボコボコに殴られてしまったらしい。気づいた時には既に終わっていたと。
原因となった隼人は警察に引き渡したみたいだが、瀕死状態の彼は病院で亡くなったそうだ。
美香も事情聴取されたらしい。その後のことは伊織がやってくれたが、その責任は隼人の実家も取らせると言っていた。
しかし黒石神社は、それでは終わらなかった。新たな事件が、今度は茜に向かられることになるとは……。

