「銀行や郵便局にも行ってこないと。後は……」
色々とブツブツと考えながら歩いていると「結羅」と、名前を呼ぶ声が。
振り返ると、イトコの白石樹(しらいし いつき)だった。彼は叔母の息子だ。
キリッとした眉と一重の目。色素の薄い茶髪で短髪の男らしい顔立ちをしている。
しかし男性のため、霊力と白虎の能力を一切持っていない。そのため白石神社の長男なのだが、後継者は結羅になってしまったのだろう。
それでも彼は結羅と茜には優しく接してくれるので、気心が知れた関係制だ。
「講義に出るなら一緒の席に座ろうぜ。それより学生センターに何の用だったんだ?」
樹も同じ教育学部で教師を目指していた。
「うん、いいよ。ああ、住所変更とかしたの。私……結婚したから」
「はぁ? 結婚!?」
樹は、凄く驚いた顔で大声を出してきた。一気に表情は真っ青に染まる。
そんなに驚くことだろうか?
まだ叔母と祖母には事情を話していない。バタバタと決まったので、言えない状態ではなかった。
今日でも話に白石神社に行こうとしていたので、丁度樹に話せて良かったと思っていたのだが。樹はそうでもなかったみたいだ。
「ちょっと、待て。何で急に!?」
「ちょっと……色々とあって。今ね、茜と一緒に相手側の家に住まわせてもらっているの。名前は青石神社の龍崎伊織さんって言うのだけど」
「青石神社って、マジでか!? えっ、何で? お見合い??」
「何でって……契約結婚というか……その」
あまりにも動揺して樹が問い詰めてくるので、段々と言いにくくなってしまう結羅。
どう説明した方がいいのだろうか。
普通の結婚とは違うし、恋愛結婚でもない。その上に命まで関わることだ。
そうしたら樹は急に結羅の腕を掴んできた。
色々とブツブツと考えながら歩いていると「結羅」と、名前を呼ぶ声が。
振り返ると、イトコの白石樹(しらいし いつき)だった。彼は叔母の息子だ。
キリッとした眉と一重の目。色素の薄い茶髪で短髪の男らしい顔立ちをしている。
しかし男性のため、霊力と白虎の能力を一切持っていない。そのため白石神社の長男なのだが、後継者は結羅になってしまったのだろう。
それでも彼は結羅と茜には優しく接してくれるので、気心が知れた関係制だ。
「講義に出るなら一緒の席に座ろうぜ。それより学生センターに何の用だったんだ?」
樹も同じ教育学部で教師を目指していた。
「うん、いいよ。ああ、住所変更とかしたの。私……結婚したから」
「はぁ? 結婚!?」
樹は、凄く驚いた顔で大声を出してきた。一気に表情は真っ青に染まる。
そんなに驚くことだろうか?
まだ叔母と祖母には事情を話していない。バタバタと決まったので、言えない状態ではなかった。
今日でも話に白石神社に行こうとしていたので、丁度樹に話せて良かったと思っていたのだが。樹はそうでもなかったみたいだ。
「ちょっと、待て。何で急に!?」
「ちょっと……色々とあって。今ね、茜と一緒に相手側の家に住まわせてもらっているの。名前は青石神社の龍崎伊織さんって言うのだけど」
「青石神社って、マジでか!? えっ、何で? お見合い??」
「何でって……契約結婚というか……その」
あまりにも動揺して樹が問い詰めてくるので、段々と言いにくくなってしまう結羅。
どう説明した方がいいのだろうか。
普通の結婚とは違うし、恋愛結婚でもない。その上に命まで関わることだ。
そうしたら樹は急に結羅の腕を掴んできた。

