『まあ、ワシの考え過ぎかもしれないが。なんせ鵺はつかみどころ奴だからな』
しかし、虎太郎の考えは、あながち間違いではなかった。
何処かの暗闇で、確かに物体が赤い目を光らせていたからだ。その物体は、ククッと不気味に笑っていた。
それを結羅達が気づくのは、まだ先のことだった。
その後、黒石神社を警察の取り調べの結果。
朱雀の後継者であり、当主の白骨死体が見つかった。衣服や遺品。そしてDNAを調べたところ朱雀の当主・平野朱奈(ひらの しゅな)だと判断された。
その名前を伊織から聞いた時に結羅と茜は驚いた。最後に玄武の当主・柳木が呟いていた名前だったからだ。
一体、彼女と彼にどんな関係性があったのだろうか? 謎が深まるばかりだ。
黒石神社は、当主が犯人だったこともあり、閉鎖することになってしまった。
あれだけの事件を引き起こしたのだから仕方がない。親戚達は、これからは玄武と関係なく、ひっそりと過ごしていくのだろう。
そして後継者を亡くしてしまった玄武は小さな形になって結羅達の前に姿を現した。
玄武の特徴である亀にヘビが身体に巻きついている。かなりの高齢のお爺さんらしいが。
今回の件で、彼は長い眠りにつきたいと言ってきた。
『本当にいいのか?』
『ホホッ……ワシも年じゃ。そろそろ眠りにつきたいと思っていたところでな。今回のこともあるし、丁度いいだろう』
年齢もあるが、これ以上に利用されないためにも決断を早めた。今後の後継者も期待は出来ない。
それなら深い眠りについた方が良いだろう。
玄武は、どこかお気楽でのんびりとした性格のお爺さんだった。確かに、虎太郎の言っていた通りに、うっかり操られたのも頷ける。
しかし、虎太郎の考えは、あながち間違いではなかった。
何処かの暗闇で、確かに物体が赤い目を光らせていたからだ。その物体は、ククッと不気味に笑っていた。
それを結羅達が気づくのは、まだ先のことだった。
その後、黒石神社を警察の取り調べの結果。
朱雀の後継者であり、当主の白骨死体が見つかった。衣服や遺品。そしてDNAを調べたところ朱雀の当主・平野朱奈(ひらの しゅな)だと判断された。
その名前を伊織から聞いた時に結羅と茜は驚いた。最後に玄武の当主・柳木が呟いていた名前だったからだ。
一体、彼女と彼にどんな関係性があったのだろうか? 謎が深まるばかりだ。
黒石神社は、当主が犯人だったこともあり、閉鎖することになってしまった。
あれだけの事件を引き起こしたのだから仕方がない。親戚達は、これからは玄武と関係なく、ひっそりと過ごしていくのだろう。
そして後継者を亡くしてしまった玄武は小さな形になって結羅達の前に姿を現した。
玄武の特徴である亀にヘビが身体に巻きついている。かなりの高齢のお爺さんらしいが。
今回の件で、彼は長い眠りにつきたいと言ってきた。
『本当にいいのか?』
『ホホッ……ワシも年じゃ。そろそろ眠りにつきたいと思っていたところでな。今回のこともあるし、丁度いいだろう』
年齢もあるが、これ以上に利用されないためにも決断を早めた。今後の後継者も期待は出来ない。
それなら深い眠りについた方が良いだろう。
玄武は、どこかお気楽でのんびりとした性格のお爺さんだった。確かに、虎太郎の言っていた通りに、うっかり操られたのも頷ける。

