確かに姉の声が聞こえた。どこか力強くて、それでいて優しい声。
真っ暗だった空間が真っ白に変わっていく。茜はきょろきょろと辺りを見渡す。
「お姉ちゃん? 何処に居るの?」
そうしたら光りが結羅の姿に変わっていく。顔がはっきりと見えるようになると、ニコッと微笑んでくれた。
『茜……帰ろう。お姉ちゃんと一緒に』
「……うん」
茜は目尻に涙を溜めながら微笑む。この気持ち覚えがある。
誰よりもあたたかくて、純粋な白色。茜の記憶がはっきりしていく。けして忘れたらいけない大好きな姉の存在。
そして、結羅の手を取った。その瞬間だった。茜の右手に付けていた赤色の数珠が光り出した。
その光りは、赤色の輝きとして茜の身体を包んでいく。すると、もう1つの結羅に貰った白色の数珠が、それに釣られるように光り出す。
何処から声が聞こえてくる。
『大丈夫よ。いつか、その能力はコントロールが出来るようになるわ。その能力は、あなたの役に立つはずよ』
その声は、赤色の数珠をくれた女医の声だった。
バリンッと白色の数珠が壊れると、光りが眩しく輝き出して茜を現実世界に連れ戻した。
黒色の数珠は粉々に壊れていく。
「な、何だと? 黒色の数珠が……呪詛が解かれたというのか!?」
柳木が驚いていると、茜の目は正気を取り戻していた。
それだけではない。赤色の包まれた茜の目は金色に変化していく。それを目にした虎太郎は思わず呟いた。
「とうとう目を覚ましたか!? 『百眼』が」
真っ暗だった空間が真っ白に変わっていく。茜はきょろきょろと辺りを見渡す。
「お姉ちゃん? 何処に居るの?」
そうしたら光りが結羅の姿に変わっていく。顔がはっきりと見えるようになると、ニコッと微笑んでくれた。
『茜……帰ろう。お姉ちゃんと一緒に』
「……うん」
茜は目尻に涙を溜めながら微笑む。この気持ち覚えがある。
誰よりもあたたかくて、純粋な白色。茜の記憶がはっきりしていく。けして忘れたらいけない大好きな姉の存在。
そして、結羅の手を取った。その瞬間だった。茜の右手に付けていた赤色の数珠が光り出した。
その光りは、赤色の輝きとして茜の身体を包んでいく。すると、もう1つの結羅に貰った白色の数珠が、それに釣られるように光り出す。
何処から声が聞こえてくる。
『大丈夫よ。いつか、その能力はコントロールが出来るようになるわ。その能力は、あなたの役に立つはずよ』
その声は、赤色の数珠をくれた女医の声だった。
バリンッと白色の数珠が壊れると、光りが眩しく輝き出して茜を現実世界に連れ戻した。
黒色の数珠は粉々に壊れていく。
「な、何だと? 黒色の数珠が……呪詛が解かれたというのか!?」
柳木が驚いていると、茜の目は正気を取り戻していた。
それだけではない。赤色の包まれた茜の目は金色に変化していく。それを目にした虎太郎は思わず呟いた。
「とうとう目を覚ましたか!? 『百眼』が」

