「はっ? だから何だって言うのよ?」
「私達は……ずっと一緒だった。それは今も変わらないわ」
「だ、だから……何だって言うのよ!?」
そう言うが、茜の様子がおかしい。結羅が近づくほど、少しずつ後ろに下がっている。まるで怯えているかのように。
「茜。茜、聞こえたら返事をして」
「近づかないで……」
やはりそうだ。操られているようだが、まだ完璧には操り切れていないようだ。
明らかに動揺しているのか、さらに後ろに下がっていく茜。ガタガタと腕が震えているのが、何よりの証拠だ。
「これは? どういうことだ!?」
伊織が困惑していると虎太郎が、それに気づいた。
『なるほど。眠ってしまっている茜の呼びかけているんだ。心の中に眠っている茜を呼び起こせれば、呪詛に抵抗が出来る』
その頃、奥底で眠っている茜は真っ暗の空間で夢を見ていた。身体は小さな子供の姿だが、うずくまって泣いていた。
過去の記憶、呪詛でおかしくなった両親。いろんな人のオーラが混ざり合い、黒色に塗りつぶされていく。
それは人の闇の気持ちが浮き彫りになっていて、恐怖を抱いた。
嫉妬、妬み、殺意、疑惑、憎悪に裏切り。
どれを取っても気持ち悪く、茜の心を蝕んでいく。
「誰か助けて……」
しかし、その時だった。どこからか声が聞こえてきた。
『茜。茜……聞こえたら返事をして』
「……お姉ちゃん?」
「私達は……ずっと一緒だった。それは今も変わらないわ」
「だ、だから……何だって言うのよ!?」
そう言うが、茜の様子がおかしい。結羅が近づくほど、少しずつ後ろに下がっている。まるで怯えているかのように。
「茜。茜、聞こえたら返事をして」
「近づかないで……」
やはりそうだ。操られているようだが、まだ完璧には操り切れていないようだ。
明らかに動揺しているのか、さらに後ろに下がっていく茜。ガタガタと腕が震えているのが、何よりの証拠だ。
「これは? どういうことだ!?」
伊織が困惑していると虎太郎が、それに気づいた。
『なるほど。眠ってしまっている茜の呼びかけているんだ。心の中に眠っている茜を呼び起こせれば、呪詛に抵抗が出来る』
その頃、奥底で眠っている茜は真っ暗の空間で夢を見ていた。身体は小さな子供の姿だが、うずくまって泣いていた。
過去の記憶、呪詛でおかしくなった両親。いろんな人のオーラが混ざり合い、黒色に塗りつぶされていく。
それは人の闇の気持ちが浮き彫りになっていて、恐怖を抱いた。
嫉妬、妬み、殺意、疑惑、憎悪に裏切り。
どれを取っても気持ち悪く、茜の心を蝕んでいく。
「誰か助けて……」
しかし、その時だった。どこからか声が聞こえてきた。
『茜。茜……聞こえたら返事をして』
「……お姉ちゃん?」

