周りに迷惑をかけるわけにはいかない。それに、どちらにしても茜を取り戻すためにも戦わないといけないだろう。
[私1人で行くわ]
グッと拳を握りながら、決断を下す。
その後は連絡を待って、指示出された場所に向かった。
日付が変わる深夜12時頃。場所は山の頂上。暴れても大丈夫なのように、そこを選んだのだろう。
頂上までは大きくなった虎太郎の背中に乗せてもらった。降りると、確かに茜が居た。しかし玄武の当主・柳木と一緒に。
精神を操られた茜はクスクスと笑いながら、柳木の腕を絡ませてべったり。まるで恋人同士のように振る舞ってくる。
「言われた通りに来たわ。茜を返して」
「これは、これは。白虎の姫巫女殿ではないか」
柳木はクスッと笑いながら、からかうように出迎える。
だが、それを聞いた茜は不満そうな顔に頬を膨らませる。
茜から呪詛の気配がする。腕には黒色の数珠が付けていた。やはり操られているのは間違いないようだ。
「えっ~嫌よ。私は柳木様と一緒に居たいもん」
「何を言っているの!? あの人は敵よ。危ないからお姉ちゃんと一緒に帰りましょう」
いくら操られていると分かっていても本人の口からそう言われると、結羅はショックを受けてしまう。
それでも茜は余計に柳木に引っ付き離れようとしない。
「茜!?」
「も~うるさいな。前からお姉ちゃんって、うっとうしいと思っていたんだよね」
「……えっ?」
[私1人で行くわ]
グッと拳を握りながら、決断を下す。
その後は連絡を待って、指示出された場所に向かった。
日付が変わる深夜12時頃。場所は山の頂上。暴れても大丈夫なのように、そこを選んだのだろう。
頂上までは大きくなった虎太郎の背中に乗せてもらった。降りると、確かに茜が居た。しかし玄武の当主・柳木と一緒に。
精神を操られた茜はクスクスと笑いながら、柳木の腕を絡ませてべったり。まるで恋人同士のように振る舞ってくる。
「言われた通りに来たわ。茜を返して」
「これは、これは。白虎の姫巫女殿ではないか」
柳木はクスッと笑いながら、からかうように出迎える。
だが、それを聞いた茜は不満そうな顔に頬を膨らませる。
茜から呪詛の気配がする。腕には黒色の数珠が付けていた。やはり操られているのは間違いないようだ。
「えっ~嫌よ。私は柳木様と一緒に居たいもん」
「何を言っているの!? あの人は敵よ。危ないからお姉ちゃんと一緒に帰りましょう」
いくら操られていると分かっていても本人の口からそう言われると、結羅はショックを受けてしまう。
それでも茜は余計に柳木に引っ付き離れようとしない。
「茜!?」
「も~うるさいな。前からお姉ちゃんって、うっとうしいと思っていたんだよね」
「……えっ?」

