とりあえず、この状況をどうにかしないといけない。安全性を確保してからではないと危険だ。
「どうして?」
「野々華ちゃん。お願いだから思い出してよ! いつもあなたに励まされて、とても大切な親友だった。だから、こんなことで、この関係を壊したくないの」
それが結羅の本心だった。
「……そうだよ、だから開けてよ」
「今開けたら、あなたは私や大切な人達を傷つける。私はあなたに、そんな人になってほしくない。明るくて、優しくて……そんな思いやりのある頃に戻ってよ」
目尻に涙を溜めながら、気持ちを伝える。
「……どうしたの? 私は何も変わっていないよ?」
「違う……こんなの私が知っている野々華ちゃんじゃない。私は本当に野々華ちゃんと話がしたい。謝って……喧嘩してでもいいから本音を話し合いたい」
操られた野々華ではなく。
少しで彼女の心に響いてほしい。そうすれば呪詛に抵抗が出来るのに。
「……そう。それなら仕方がないわね」
「……えっ?」
しかし、結羅の言葉は届かなかった。
ドンッと大きな音を部屋中に鳴り響く。そして最後のドンッと音と、ともにドアが粉々に壊れてしまった。壊したのは野々華だ。
「みーつけた」
野々華は結羅を見つけるとニタッと不気味な表情で笑う。その目には生気がなく、まるでターゲットを見つけた殺人者のようだった。
「野々華……ちゃん」
「どうして?」
「野々華ちゃん。お願いだから思い出してよ! いつもあなたに励まされて、とても大切な親友だった。だから、こんなことで、この関係を壊したくないの」
それが結羅の本心だった。
「……そうだよ、だから開けてよ」
「今開けたら、あなたは私や大切な人達を傷つける。私はあなたに、そんな人になってほしくない。明るくて、優しくて……そんな思いやりのある頃に戻ってよ」
目尻に涙を溜めながら、気持ちを伝える。
「……どうしたの? 私は何も変わっていないよ?」
「違う……こんなの私が知っている野々華ちゃんじゃない。私は本当に野々華ちゃんと話がしたい。謝って……喧嘩してでもいいから本音を話し合いたい」
操られた野々華ではなく。
少しで彼女の心に響いてほしい。そうすれば呪詛に抵抗が出来るのに。
「……そう。それなら仕方がないわね」
「……えっ?」
しかし、結羅の言葉は届かなかった。
ドンッと大きな音を部屋中に鳴り響く。そして最後のドンッと音と、ともにドアが粉々に壊れてしまった。壊したのは野々華だ。
「みーつけた」
野々華は結羅を見つけるとニタッと不気味な表情で笑う。その目には生気がなく、まるでターゲットを見つけた殺人者のようだった。
「野々華……ちゃん」

