「な、何? これは!?」
動揺する結羅に対して伊織はギュッと彼女の腕を掴んできた。思わずドキッと心臓が高鳴りだす。
「大丈夫だ、落ち着け。ハンカチで口を隠せ」
「は、はい」
結羅は言われた通りに、自分のハンカチを取り出して口元を隠した。霧は段々と会場の中で広まっていく。
急いで立ち上がり扉の前まで行く。いつでも逃げられるように。しかしドアがしっかりと施錠されているのか開かない。
「開かない!?」
「……くそっ」
そうしたら司会の人が、勝手に先に進め始める。
「新郎で、黒石神社の当主である柳木伊吹様からのご挨拶です。皆様、あたたかい握手をお願いします」
全員が立ち上がると、大きな拍手が起きる。だが様子がおかしい。
周りに黒色の呪詛の気配が広まってくる。この霧に呪詛の能力が含まれているのだろう。
会場の中にいる招待客は誰1人、その異変に気づくどころか一点を見つめている。ステージに柳木が立つと、拍手は止む。
「……さすが同じ四神の後継者達だ。簡単には操れないか」
「貴様、何を考えている!?」
柳木は操られなかった2人を感心していたが、伊織は激怒する。しかし柳木はフフッと笑ってきた。
「……さて、どうしてだろうね?」
そう言いながら、パチンッと指を鳴らした。そうしたら招待客は全員が一斉に結羅と伊織の方を振り向いてくるではないか。
動揺する結羅に対して伊織はギュッと彼女の腕を掴んできた。思わずドキッと心臓が高鳴りだす。
「大丈夫だ、落ち着け。ハンカチで口を隠せ」
「は、はい」
結羅は言われた通りに、自分のハンカチを取り出して口元を隠した。霧は段々と会場の中で広まっていく。
急いで立ち上がり扉の前まで行く。いつでも逃げられるように。しかしドアがしっかりと施錠されているのか開かない。
「開かない!?」
「……くそっ」
そうしたら司会の人が、勝手に先に進め始める。
「新郎で、黒石神社の当主である柳木伊吹様からのご挨拶です。皆様、あたたかい握手をお願いします」
全員が立ち上がると、大きな拍手が起きる。だが様子がおかしい。
周りに黒色の呪詛の気配が広まってくる。この霧に呪詛の能力が含まれているのだろう。
会場の中にいる招待客は誰1人、その異変に気づくどころか一点を見つめている。ステージに柳木が立つと、拍手は止む。
「……さすが同じ四神の後継者達だ。簡単には操れないか」
「貴様、何を考えている!?」
柳木は操られなかった2人を感心していたが、伊織は激怒する。しかし柳木はフフッと笑ってきた。
「……さて、どうしてだろうね?」
そう言いながら、パチンッと指を鳴らした。そうしたら招待客は全員が一斉に結羅と伊織の方を振り向いてくるではないか。

