「えっ~もう。せっかく親友が会いに来たのに、反応が冷たいわね? もしかして、まだ気にしているの? 嫌だ~過去のことよ。私は全然気にしていないから」
「……でも」
「あの時はごめんね? 驚いちゃって、思わず逃げ出しちゃったの。でも、あの後は凄く反省したのよ。悪いことしちゃったなぁ~って。親の転勤がなかったら、ちゃんと謝っていたのに」
あれだけ結羅の過去を暗く落した過去なのに、彼女は軽い感じで謝罪をしてきた。
すぐに謝りにも来なかったのに。
許すとか、許さないだけの問題ではない。まるで他人事。
「……野々華ちゃん。私……」
結羅は何か言いかかる。だが、野々華はそれを防止するかのように、またギュッと抱き締めてくる。
「い、嫌っ!?」
急に抱き締めてくるから、思わず突き放してしまった結羅。
呪詛のせいか彼女に恐怖心を抱いてしまった。怖い……。
「もう、どうしたのよ? そんな怖い顔して」
「ご、ごめんなさい……でも」
「あ~そうだった。これを渡したくて。それで今日ここに来たの」
野々華は結羅の話をさえぎるように手提げバッグから何かを取り出した。
出して来たのは結婚式の招待状だった。
「……これって」
「私、もうすぐ結婚するの」
「えぇっ!? 結婚って……あなた、まだ19じゃない!?」
野々華は4月生まれで、既に19ではあるが、結婚するには早過ぎるだろう。
結羅も結婚している身だが、こちらは契約結婚なので話は別だ。
「あら? そういう結羅だって、結婚しているじゃない? その左手薬指に見える指輪は何よ?」
「……でも」
「あの時はごめんね? 驚いちゃって、思わず逃げ出しちゃったの。でも、あの後は凄く反省したのよ。悪いことしちゃったなぁ~って。親の転勤がなかったら、ちゃんと謝っていたのに」
あれだけ結羅の過去を暗く落した過去なのに、彼女は軽い感じで謝罪をしてきた。
すぐに謝りにも来なかったのに。
許すとか、許さないだけの問題ではない。まるで他人事。
「……野々華ちゃん。私……」
結羅は何か言いかかる。だが、野々華はそれを防止するかのように、またギュッと抱き締めてくる。
「い、嫌っ!?」
急に抱き締めてくるから、思わず突き放してしまった結羅。
呪詛のせいか彼女に恐怖心を抱いてしまった。怖い……。
「もう、どうしたのよ? そんな怖い顔して」
「ご、ごめんなさい……でも」
「あ~そうだった。これを渡したくて。それで今日ここに来たの」
野々華は結羅の話をさえぎるように手提げバッグから何かを取り出した。
出して来たのは結婚式の招待状だった。
「……これって」
「私、もうすぐ結婚するの」
「えぇっ!? 結婚って……あなた、まだ19じゃない!?」
野々華は4月生まれで、既に19ではあるが、結婚するには早過ぎるだろう。
結羅も結婚している身だが、こちらは契約結婚なので話は別だ。
「あら? そういう結羅だって、結婚しているじゃない? その左手薬指に見える指輪は何よ?」

