世間はもうすぐクリスマス心做しか街が浮き足立っている気がする。


先輩から初デートのお誘いメッセージが来る。


僕は即座に返事をし、ネットでオススメされていた記事を先輩に送る。


僕達はクリスマスイヴに約束をし、それぞれ忙しい日々を送って居た。




クリスマスイヴ当日この日も僕は勿論、仕事をして居た。


だが、年末なのも相まって仕事が終わるのは未定残業コースは確定している。


先輩も同じなようで日付け超える前に会えるように願いながら今を過ごして居る。


だが、この世界はそこまで甘くはなかった。


「結月！ごめん！待ったか？」


「大丈夫です！早く会いたくて早く来ちゃっただけなので」


「俺も…早く結月に会いたかった」


先輩は俺に抱きつくと、耳元で囁いた。

「先輩…♡」

本当に先輩は付き合い始めてから甘えん坊になった。

今では片時も離れたくないらしく、会社が終わると毎晩ご飯に誘われるようになった。

そのお陰で僕達の関係を知らない人は社内には居なくなった。

「早くイルミネーション見に行こうよ〜！」

すれ違いざまに聞こえて来たカップルの声で僕達は我に返り、僕達もイルミネーションとツリーを見に行くことにした。


イルミネーションを満喫した後、僕達はメインの大きなクリスマスツリーの下でカウントダウンイベントに参加していた。


「3・2・1…メリークリスマース！」

「ヒュー！ヒュー！」

「いえーい！」

辺りが賑わう中、先輩が僕の肩を優しく叩く。


「はい？どうしたんですか？先輩」


「こっち向いて」


先輩の方に振り返ると、先輩は僕の唇にキスを落とす。

「せ、先輩？！」

「大丈夫、誰も見てないから」

先輩の優しく温かいキスに愛情を感じ、幸せな気持ちになる。

そっか、これが好きになるということなら、僕は先輩のことが大好きだと実感したのだった。