しかし、実年齢よりも幼く見られたのか、島人たちは、彼女の世話を焼いた。
そして、桔梗は、絵描きの男性に、ひっきりなしに話しかけていた。久惔と碧嶺には、すでに知らせてあった。2人からは、桔梗と絵描きの男性への、警戒レベルを上げたから安心してと聞かされていた。
絵描きの男性の頼みで、絵の受け渡しは、2日後となった。
翌日、桔梗は蓮花を探していたようで突然声をかけられた。
話したいことがあるからと住居についてきてほしいと言われて、躊躇したものの行くことにした蓮花。
桔梗は霜霞国の皇女。
身の回りの世話は使用人がしていた。
だから何か1人では解決できないような事態が発生したのかもしれないと考えたからだ。
「えーっと、サクでしたかしら?」
「はい。島人の皆さんにそう呼んでいただいております。」
桔梗は、蓮花に、そう話しかけてきた。舟の上だとなんとか話せたのに、今、改めて桔梗と対面すると、上手く言葉が出てこない。
ついた先は桔梗に与えられた住居ではなく、あの絵描きの男性に与えられた住居だった。
絵描きの男性が危険なめにあっていて、助けを求めるために声をかけてきたんだろう。
そう思って慌てて住居に入ったけれど、絵描きの男性の姿は見当たらなかった。
「その耳飾り、とても素敵ね?わたくしにもっと近くで見せてくださらない?」
蓮花の後ろから入ってきて扉を閉めた桔梗はそう言って、かなり近くまで寄ってきて、手を伸ばす。蓮花は、桔梗の動きに、反応が遅れてしまった。その手は、耳飾りに触れた。そして、耳飾りは、ぶちりと引きちぎられ、桔梗の手に渡ってしまった。
その瞬間、蓮花は、サクではなく、元の蓮花の姿に戻ってしまった。声も、元の蓮花のものだ。
「やはり、お前がサクだったようね。役立たずの名喪人のくせに、のうのうと生き延びていたとは」
桔梗は、その顔に、歪んだ笑みを浮かべ、言葉を続けた。
「あの絵描きから送られていた絵には、もっと人数が描かれていたはずだけれど、あれ、全部名喪人なのかしら?生き恥もいいところね」
そして、桔梗は、絵描きの男性に、ひっきりなしに話しかけていた。久惔と碧嶺には、すでに知らせてあった。2人からは、桔梗と絵描きの男性への、警戒レベルを上げたから安心してと聞かされていた。
絵描きの男性の頼みで、絵の受け渡しは、2日後となった。
翌日、桔梗は蓮花を探していたようで突然声をかけられた。
話したいことがあるからと住居についてきてほしいと言われて、躊躇したものの行くことにした蓮花。
桔梗は霜霞国の皇女。
身の回りの世話は使用人がしていた。
だから何か1人では解決できないような事態が発生したのかもしれないと考えたからだ。
「えーっと、サクでしたかしら?」
「はい。島人の皆さんにそう呼んでいただいております。」
桔梗は、蓮花に、そう話しかけてきた。舟の上だとなんとか話せたのに、今、改めて桔梗と対面すると、上手く言葉が出てこない。
ついた先は桔梗に与えられた住居ではなく、あの絵描きの男性に与えられた住居だった。
絵描きの男性が危険なめにあっていて、助けを求めるために声をかけてきたんだろう。
そう思って慌てて住居に入ったけれど、絵描きの男性の姿は見当たらなかった。
「その耳飾り、とても素敵ね?わたくしにもっと近くで見せてくださらない?」
蓮花の後ろから入ってきて扉を閉めた桔梗はそう言って、かなり近くまで寄ってきて、手を伸ばす。蓮花は、桔梗の動きに、反応が遅れてしまった。その手は、耳飾りに触れた。そして、耳飾りは、ぶちりと引きちぎられ、桔梗の手に渡ってしまった。
その瞬間、蓮花は、サクではなく、元の蓮花の姿に戻ってしまった。声も、元の蓮花のものだ。
「やはり、お前がサクだったようね。役立たずの名喪人のくせに、のうのうと生き延びていたとは」
桔梗は、その顔に、歪んだ笑みを浮かべ、言葉を続けた。
「あの絵描きから送られていた絵には、もっと人数が描かれていたはずだけれど、あれ、全部名喪人なのかしら?生き恥もいいところね」



