碧嶺に久惔からの忠告を受けた件を話すとともに、あの男性だけ、名も記憶も読み取ることができなかったことも合わせて伝えた。すると、碧嶺は、渋い顔をした。
「僕も、彼には注視しておくよ」
碧嶺は、蓮花にそう言って、安心させてくれた。
天閣にいる蓮花は、彼と日々の中で、あまり顔を合わせることもなく生活をしていた。しかし、ある日、問題というか、苦情が入ってきた。定期的に、碧嶺が島人たちの話を聞きに行く中で、多くの島人から、彼の噂が寄せられたのだ。
「新入りの方が、なんだか怖い」
「新しく来た人が、何も覚えていないのにもかかわらず、昔の私について、根掘り葉掘り聞いてくる。知らないと言っても付きまとわれる」
「碧嶺さんとサクさんの関係性を、一番知りたがっているようだった」
「サクさんは何者かと、みんなに聞き回っているらしい」
「霜霞国だか知らない、よその国について、永遠と話をしてくる」
これらを碧嶺から後で聞かされた蓮花は、とても奇妙に思った。
蓮花は、唯一、島人の中で天閣で過ごしているのもあり、気になるのは、なんとなくわかる。しかし、名喪人は、総じて過去の記憶がないはずなのに、なぜか、蓮花が舟上で話したこと以上に霜霞国について知っている点。そして、島人の過去を、どうにかして掘り返し、思い出させようとしている行動。それら全てが、蓮花の中に、深い疑念を渦巻かせていた。
「僕も、彼には注視しておくよ」
碧嶺は、蓮花にそう言って、安心させてくれた。
天閣にいる蓮花は、彼と日々の中で、あまり顔を合わせることもなく生活をしていた。しかし、ある日、問題というか、苦情が入ってきた。定期的に、碧嶺が島人たちの話を聞きに行く中で、多くの島人から、彼の噂が寄せられたのだ。
「新入りの方が、なんだか怖い」
「新しく来た人が、何も覚えていないのにもかかわらず、昔の私について、根掘り葉掘り聞いてくる。知らないと言っても付きまとわれる」
「碧嶺さんとサクさんの関係性を、一番知りたがっているようだった」
「サクさんは何者かと、みんなに聞き回っているらしい」
「霜霞国だか知らない、よその国について、永遠と話をしてくる」
これらを碧嶺から後で聞かされた蓮花は、とても奇妙に思った。
蓮花は、唯一、島人の中で天閣で過ごしているのもあり、気になるのは、なんとなくわかる。しかし、名喪人は、総じて過去の記憶がないはずなのに、なぜか、蓮花が舟上で話したこと以上に霜霞国について知っている点。そして、島人の過去を、どうにかして掘り返し、思い出させようとしている行動。それら全てが、蓮花の中に、深い疑念を渦巻かせていた。



