落ちてしまうかもしれないという恐怖が、蓮花の心臓を鷲掴みにする。蓮花は、絶対に離すまいと、握っている手に、じんわりと汗がにじんできた。
恥ずかしさと申し訳なさで、蓮花は、顔が熱くなるのを感じた。
「あっ……!」
しっかり掴んでいたはずの手。汗で滑って、冷たい何かから離れてしまった。蓮花は、もう一度掴みなおそうとしたが、手は空を切る。自身の体が、重力に引かれて、落ちてゆくのを感じた。
蓮花は、恐怖にかられて、碧嶺に言われていたのに、目を開いてしまった。そんな蓮花の視界に写ったのは、緑青色に輝く、巨大な龍だった。龍は、蓮花を追いかけるかのように、空を舞っていた。その光景に、蓮花は、あまりの衝撃に、気を失ってしまった。
そこで、意識を失ってしまった蓮花は知らなかった。
落ちてゆく蓮花を、龍が、まるで風のように追いかけ、途中で姿を変えたことを。そして、その姿は、先程まで蓮花と行動を共にしていた碧嶺だったことも。
碧嶺は、蓮花に追いつき、彼女を抱え、その姿のまま、天閣という青龍の住処へと降り立った。
目を覚ますと、視界に写ったのは、王城の自室とは全く違う、見知らぬ天井だった。天井には、木目が美しく走り、窓からは柔らかな光が差し込んでいる。
恥ずかしさと申し訳なさで、蓮花は、顔が熱くなるのを感じた。
「あっ……!」
しっかり掴んでいたはずの手。汗で滑って、冷たい何かから離れてしまった。蓮花は、もう一度掴みなおそうとしたが、手は空を切る。自身の体が、重力に引かれて、落ちてゆくのを感じた。
蓮花は、恐怖にかられて、碧嶺に言われていたのに、目を開いてしまった。そんな蓮花の視界に写ったのは、緑青色に輝く、巨大な龍だった。龍は、蓮花を追いかけるかのように、空を舞っていた。その光景に、蓮花は、あまりの衝撃に、気を失ってしまった。
そこで、意識を失ってしまった蓮花は知らなかった。
落ちてゆく蓮花を、龍が、まるで風のように追いかけ、途中で姿を変えたことを。そして、その姿は、先程まで蓮花と行動を共にしていた碧嶺だったことも。
碧嶺は、蓮花に追いつき、彼女を抱え、その姿のまま、天閣という青龍の住処へと降り立った。
目を覚ますと、視界に写ったのは、王城の自室とは全く違う、見知らぬ天井だった。天井には、木目が美しく走り、窓からは柔らかな光が差し込んでいる。



