鋭い視線を感じて振り返る。
すると視線の先には、聖女ユリのお付きの女の人(名前知らない)が物陰から私を見ていた。
その視線があまりにも熱心で私は困惑してしまう。
え、やだ……私、ガルー達ちびっこだけでなく、遂に同性まで堕としてしまう魔性の女になっちゃったのかしら……?
私の心は紅龍様だけのものなのに! 困るう~! と思っていると……。
お付きの人がズカズカ近づいてくると、私の顔面に指をつきつけてきたのだ。
お? なんだ? やんのか?(好戦的)
しかし、拳を素振りする私の前にアリアが進み出ると、お付きの人との間に割って入る。
それを見たお付きの人は余計に温度が高まったのか、金切声で叫んできた。うるさっ!
「ちょっと! なんで悪女ディディがアリアに庇われてるんですか?」
その発言にアリアが即座にナイフを抜いてお付きの人の喉元につきつけようとした。
私は秒でアリアの腕を掴む。
しかしアリアは「止めるなシスター」と、刺そうとするので羽交い絞めにするしかなかった。
「ちょ、落ち着きなさいアリア!」
「嫌だ。刺す。殺す。死なす」
「初めて暴言を覚えて使ってみた子供みたいになってるわよ! ホント落ち着いて!」
お付きの人がアリアの躊躇の無い殺意にビビっていたけど、狂犬の勢いは止まらない。
アリアは本気で怒っていたのだ。
口下手な癖に、アリアは淡々と憤りを漏らす。
「……シスターは、絶望の中にいた自分を救ってくれた光だ。どれだけ辛い目に遭っても、自分達を育て守ってくれた。悪女なんかじゃ絶対ない。大切な、最愛の女性だ」
アリア……!(ぶわっ)
ろ、録音しておけば良かった……! と私は感動に咽び泣く。
しかし、お付きの人はビビって物陰に隠れながらもキャンキャン喚いてきた。
「だ、だっておかしいじゃないですか! ガルーもサングレもアリアも紅龍も茨鬼も珠天も、みんなみーんな! 聖女ユリちゃんを好きになるはずでしょ!?」
「おいゴルァ!(ドス声)紅龍様を呼び捨てにするんじゃないわよ! しばくぞ!(ドス声)」
「何でキレるところソコなんですか!? おかしいですよ! 何もかもおかしい! ユリちゃんが愛されてないのおかしいです! ゲームの展開、丸無視じゃないですか!」
なんやて?
ゲームの展開?
ユリちゃんが愛されてないとおかしい?
お付きの人……ッ、もしかして……。
お 前 も 転 生 者 か !?
え、てか転生者、多くない? これで三人目でしょ?
転生者のバーゲンセールかい!!!!
そんなお付きの人をアリアがユラリと殴ろうとしていたので、私は引き続き羽交い絞めにしながら止めて叫んだ。
「アリア! ちょ、そういえばトイレットペーパー買い忘れたので、買ってきてくれない?」
「わかった。こいつを殴ってから買いに行く」
「ちょま――ッッ! 殴る前に買いに行くの! 察して! お願い!!」
お付きの人と二人きりにしてほしいのだと訴えると、アリアはハッとした後に赤面して目を逸らした。
「そ、そうか、シスターが、そう言うなら……」
私がすんごいトイレ行きたくなってる人だとアリアは思ったらしい。
ダッシュで行こうとしたので「ゆっくりでええんやで!」と伝える。
すると何度も振り返り、途中で小さく手を振りながら、ようやく離席してくれた。
初めてのお使いに行く子供か!
そうしてお付きの人と向き合う。
お付きの人は現世名『マユコ』と言うらしい。
転生したらヒロインのお付きのモブだったという展開みたい。
そのマユコさんが言うには『マフィアクターガチ勢として、今の展開は許せない!!』らしい。
うんうん、わかるわぁ~。だって、私の逆ハー状態だもんね~~。(鼻の下を伸ばしながら)
申し訳ないのでマユコさんに謝罪した。
「ごめんねぇ~? 私の魅力が凄すぎて紅龍様をメロ&メロにしちゃっててぇ~(ニチャア」
「謝罪する面構えじゃないですよ! てゆうか紅龍様はどうでもいいんですよ! って、ウゲゲ、首絞めるの止めてくれません!?」
最推しの紅龍様をどうでもいいとか言うんじゃねぇと私の筋肉が唸りを上げた。
しかしマユ公は拳を握りしめて力説し始める。
「わたし、マフアクの舞台もアニメもミュージカルも観ましたけど、悪女ディディが愛され展開とかなかったですよ! ゲームでもユリちゅわん♥総受けでしたし!」
「だって、この世界のユリちゅわん、ゴミクソだし……」
本当のことを言うと、マユコにビンタされた。いてぇ!(野太い悲鳴)
「ユリちゃんをゴミクソとか本当のこと言うの止めてください! だから私がゲームのユリちゃん的な正しいユリちゃん♥に修正すべく、ちゃんとユリちゃん♥らしい振る舞いを導き叩きこんだんです!」
まさかのユリ推しかこやつ!!
てか、ユリが急に聖女みたいになってたのは、貴様の調教の成果か!!
なんで攻略キャラの誰よりも調教スキルが高いのよ!!
俺様ガルーやドSなサングレ、鬼畜の化身・紅龍様ですらユリと関わるのに匙をブン投げたのに!!
困惑する私にマユコは指をつきつけて宣言した。
「だから! ゲームの正しい道筋に行くように、悪女ディディ! 貴女はゲームであるべき姿に戻ってください!」
ん?
えっと……
訳)つまり死ね
と言われ……はぁあぁぁああああぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ~~~~??
すると視線の先には、聖女ユリのお付きの女の人(名前知らない)が物陰から私を見ていた。
その視線があまりにも熱心で私は困惑してしまう。
え、やだ……私、ガルー達ちびっこだけでなく、遂に同性まで堕としてしまう魔性の女になっちゃったのかしら……?
私の心は紅龍様だけのものなのに! 困るう~! と思っていると……。
お付きの人がズカズカ近づいてくると、私の顔面に指をつきつけてきたのだ。
お? なんだ? やんのか?(好戦的)
しかし、拳を素振りする私の前にアリアが進み出ると、お付きの人との間に割って入る。
それを見たお付きの人は余計に温度が高まったのか、金切声で叫んできた。うるさっ!
「ちょっと! なんで悪女ディディがアリアに庇われてるんですか?」
その発言にアリアが即座にナイフを抜いてお付きの人の喉元につきつけようとした。
私は秒でアリアの腕を掴む。
しかしアリアは「止めるなシスター」と、刺そうとするので羽交い絞めにするしかなかった。
「ちょ、落ち着きなさいアリア!」
「嫌だ。刺す。殺す。死なす」
「初めて暴言を覚えて使ってみた子供みたいになってるわよ! ホント落ち着いて!」
お付きの人がアリアの躊躇の無い殺意にビビっていたけど、狂犬の勢いは止まらない。
アリアは本気で怒っていたのだ。
口下手な癖に、アリアは淡々と憤りを漏らす。
「……シスターは、絶望の中にいた自分を救ってくれた光だ。どれだけ辛い目に遭っても、自分達を育て守ってくれた。悪女なんかじゃ絶対ない。大切な、最愛の女性だ」
アリア……!(ぶわっ)
ろ、録音しておけば良かった……! と私は感動に咽び泣く。
しかし、お付きの人はビビって物陰に隠れながらもキャンキャン喚いてきた。
「だ、だっておかしいじゃないですか! ガルーもサングレもアリアも紅龍も茨鬼も珠天も、みんなみーんな! 聖女ユリちゃんを好きになるはずでしょ!?」
「おいゴルァ!(ドス声)紅龍様を呼び捨てにするんじゃないわよ! しばくぞ!(ドス声)」
「何でキレるところソコなんですか!? おかしいですよ! 何もかもおかしい! ユリちゃんが愛されてないのおかしいです! ゲームの展開、丸無視じゃないですか!」
なんやて?
ゲームの展開?
ユリちゃんが愛されてないとおかしい?
お付きの人……ッ、もしかして……。
お 前 も 転 生 者 か !?
え、てか転生者、多くない? これで三人目でしょ?
転生者のバーゲンセールかい!!!!
そんなお付きの人をアリアがユラリと殴ろうとしていたので、私は引き続き羽交い絞めにしながら止めて叫んだ。
「アリア! ちょ、そういえばトイレットペーパー買い忘れたので、買ってきてくれない?」
「わかった。こいつを殴ってから買いに行く」
「ちょま――ッッ! 殴る前に買いに行くの! 察して! お願い!!」
お付きの人と二人きりにしてほしいのだと訴えると、アリアはハッとした後に赤面して目を逸らした。
「そ、そうか、シスターが、そう言うなら……」
私がすんごいトイレ行きたくなってる人だとアリアは思ったらしい。
ダッシュで行こうとしたので「ゆっくりでええんやで!」と伝える。
すると何度も振り返り、途中で小さく手を振りながら、ようやく離席してくれた。
初めてのお使いに行く子供か!
そうしてお付きの人と向き合う。
お付きの人は現世名『マユコ』と言うらしい。
転生したらヒロインのお付きのモブだったという展開みたい。
そのマユコさんが言うには『マフィアクターガチ勢として、今の展開は許せない!!』らしい。
うんうん、わかるわぁ~。だって、私の逆ハー状態だもんね~~。(鼻の下を伸ばしながら)
申し訳ないのでマユコさんに謝罪した。
「ごめんねぇ~? 私の魅力が凄すぎて紅龍様をメロ&メロにしちゃっててぇ~(ニチャア」
「謝罪する面構えじゃないですよ! てゆうか紅龍様はどうでもいいんですよ! って、ウゲゲ、首絞めるの止めてくれません!?」
最推しの紅龍様をどうでもいいとか言うんじゃねぇと私の筋肉が唸りを上げた。
しかしマユ公は拳を握りしめて力説し始める。
「わたし、マフアクの舞台もアニメもミュージカルも観ましたけど、悪女ディディが愛され展開とかなかったですよ! ゲームでもユリちゅわん♥総受けでしたし!」
「だって、この世界のユリちゅわん、ゴミクソだし……」
本当のことを言うと、マユコにビンタされた。いてぇ!(野太い悲鳴)
「ユリちゃんをゴミクソとか本当のこと言うの止めてください! だから私がゲームのユリちゃん的な正しいユリちゃん♥に修正すべく、ちゃんとユリちゃん♥らしい振る舞いを導き叩きこんだんです!」
まさかのユリ推しかこやつ!!
てか、ユリが急に聖女みたいになってたのは、貴様の調教の成果か!!
なんで攻略キャラの誰よりも調教スキルが高いのよ!!
俺様ガルーやドSなサングレ、鬼畜の化身・紅龍様ですらユリと関わるのに匙をブン投げたのに!!
困惑する私にマユコは指をつきつけて宣言した。
「だから! ゲームの正しい道筋に行くように、悪女ディディ! 貴女はゲームであるべき姿に戻ってください!」
ん?
えっと……
訳)つまり死ね
と言われ……はぁあぁぁああああぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ~~~~??



