「これより、四神が一人朱雀の朱南様、そしてその伴侶となります聖様の婚姻の儀を始めさせていただきます。」


私達はあの後、結婚の準備などで忙しくしていた。

そして、とうとう朱南様と結婚することができる。

私は夢見心地のような気分で、隣りにいる朱南様を見た。

そうすると、朱南様もこちらを見ていて目があった。


「ふふふっ、聖、私はとても嬉しいです。」


「わたしもです。」


私達は少し照れくさくなりながらも、幸せを噛み締めていた。

そして、最後の儀式が始まった。


「では、朱南様、聖様誓いの口づけを。」


「「はい。」」


私達は、初めての口づけをした。

そうすると、なんとなくだが力が湧いてくるような気がした。

それととに大きな多幸感に包まれた。

どうしよう、紅さんがキレイにお化粧してくれたのに、涙で崩れちゃうなぁ。

でも、私は今、とっても幸せだ。

この方と伴侶になれることは、私にとって一番の幸運だろう。

だから、ちゃんと口にして言おう。


「朱南様、」


「はい、なんですか聖。」


「お慕いしております。」


私が突然そう言うと、朱南様はびっくりしたような顔をしつつも、嬉しそうにはにかんだ。

そして、朱南様も頷いてくれた。


「私も、聖、あなたと出会えて、伴侶になれてとても幸せです。
　これから、末永くよろしくお願いしますね。」


「はい、もちろんです。」


私達は幸せを噛み締めながら夫婦になった。

これは、私が四神が一人朱雀の朱南様と幸せになる話だ。


このとき、木々や動物、感情までもが私達を祝福しているようだった——