「おはよ、瑠璃。」
友達の真彩に話しかけられた。
「おはよ、真彩。」
真彩は、私の顔をのぞきこんで言った。
「ねぇ、なんかいいことあったでしょ」
「べ、別に?」
「それよりさ、新しいお父さん、優しい人?いい人?イケメン?」
真彩が一番知りたいのは、イケメンかどうかだと思う。
「優しい人だよ、気さくで、面白いし。ーあと、イケメンだよ。」
「えっ、ほんと?嘘ぉ~サイコーじゃん!」
はしゃぐ真彩。私は、少し呆れた。
「もう…」
「あ、ごめん。瑠璃の心配もちゃんとしてるよ」
真彩は、とっても明るくて面白い子なのに、落ち込みやすくて、気が弱い子だ。
「なんか、ごめん。あ、私悪くないか。」
「そうだよ!瑠璃は悪くないもん!」
やけになってる真彩。なんか、かわいい。妹ができたようだ。
ー私、なんだか、妹が欲しいかも。
初めてそう思った。
いつも、家族のせいで悪い思いをしていた。
お父さんには叩かれ、お母さんは苦しそうで、だけど「やめて」って言わない。
だから、性格が悪いアイツはいい気になって、もっと叩いたんだ。
お母さんだって嫌だっただろう。絶対そうだ。
でも、なんではっきり「嫌」と言わなかったのだろうか。謎だ。
お母さんは、言えなかったのだろうか。
「瑠璃。それ、何の顔?ーもしかして、まだ怒ってるの⁉」
「ご、ごめん!な、なんでもないよ、安心して。」
悪い思い出ばかり思い出しても意味がない。
私は、今考えたことは忘れることにした。
「瑠璃、大丈夫?なんか、ちょっと…震えてるけどー」
「私はっ、私は大丈夫だから。」
言ってしまった。お母さんが叩かれたあとに、いつも言っていた言葉。
「ママ、本当に大丈夫?」と尋ねると、いつも困った顔で「私は大丈夫だから」と言っていた。
とても、心配だった。お母さんは、その一言を、絶対に言いたくなかっただろうに。
そんなの、子どもの私にもよくわかっていた。
日本の家族ドラマは、嫌いだ。
なんだか、私たちのような辛い人々をあざ笑っているみたい。
映画は、だいたいハッピーエンドだ。バットエンドの映画はあまりない。
だから、嫌いだ。
最後はみんなが幸せになって、みんながハッピーエンド。
現実世界では、ハッピーエンドなんかあり得ないのに。
結婚してから今までずっと幸せな夫婦は珍しい。苦労や嫌なことがなく人生を終える人は珍しい。
この世界の、何がハッピーエンドなんだ。
つくづく思う。
家族っていうのは、難しいんだ。
交差して、交じり合って、重なって、離れて。
出会いも別れもまるごと「家族」だと私は思う。
勝手な、偏見かもしれないがー。
友達の真彩に話しかけられた。
「おはよ、真彩。」
真彩は、私の顔をのぞきこんで言った。
「ねぇ、なんかいいことあったでしょ」
「べ、別に?」
「それよりさ、新しいお父さん、優しい人?いい人?イケメン?」
真彩が一番知りたいのは、イケメンかどうかだと思う。
「優しい人だよ、気さくで、面白いし。ーあと、イケメンだよ。」
「えっ、ほんと?嘘ぉ~サイコーじゃん!」
はしゃぐ真彩。私は、少し呆れた。
「もう…」
「あ、ごめん。瑠璃の心配もちゃんとしてるよ」
真彩は、とっても明るくて面白い子なのに、落ち込みやすくて、気が弱い子だ。
「なんか、ごめん。あ、私悪くないか。」
「そうだよ!瑠璃は悪くないもん!」
やけになってる真彩。なんか、かわいい。妹ができたようだ。
ー私、なんだか、妹が欲しいかも。
初めてそう思った。
いつも、家族のせいで悪い思いをしていた。
お父さんには叩かれ、お母さんは苦しそうで、だけど「やめて」って言わない。
だから、性格が悪いアイツはいい気になって、もっと叩いたんだ。
お母さんだって嫌だっただろう。絶対そうだ。
でも、なんではっきり「嫌」と言わなかったのだろうか。謎だ。
お母さんは、言えなかったのだろうか。
「瑠璃。それ、何の顔?ーもしかして、まだ怒ってるの⁉」
「ご、ごめん!な、なんでもないよ、安心して。」
悪い思い出ばかり思い出しても意味がない。
私は、今考えたことは忘れることにした。
「瑠璃、大丈夫?なんか、ちょっと…震えてるけどー」
「私はっ、私は大丈夫だから。」
言ってしまった。お母さんが叩かれたあとに、いつも言っていた言葉。
「ママ、本当に大丈夫?」と尋ねると、いつも困った顔で「私は大丈夫だから」と言っていた。
とても、心配だった。お母さんは、その一言を、絶対に言いたくなかっただろうに。
そんなの、子どもの私にもよくわかっていた。
日本の家族ドラマは、嫌いだ。
なんだか、私たちのような辛い人々をあざ笑っているみたい。
映画は、だいたいハッピーエンドだ。バットエンドの映画はあまりない。
だから、嫌いだ。
最後はみんなが幸せになって、みんながハッピーエンド。
現実世界では、ハッピーエンドなんかあり得ないのに。
結婚してから今までずっと幸せな夫婦は珍しい。苦労や嫌なことがなく人生を終える人は珍しい。
この世界の、何がハッピーエンドなんだ。
つくづく思う。
家族っていうのは、難しいんだ。
交差して、交じり合って、重なって、離れて。
出会いも別れもまるごと「家族」だと私は思う。
勝手な、偏見かもしれないがー。



