「ブルーシーって国はここから遠いのか?」



「ううん、近くだよ。ほら、海の方」



とゆぴぴは地図の海を指差す。



「…街に着いたら皆に招待状送らなきゃな」



「だねっ!」



そして時間をかけてブルーシーの街に着くと宿を探し、晩御飯を済まし、招待状に取り掛かる。



「お風呂空いたよ」



「あぁ、今行く」



そして俺が風呂に行っている間にゆぴぴが招待状を書き終えてベッドに座り窓に写る月を見ている。



「三日月綺麗だね」



近づく俺に気付いたゆぴぴが口を開く。



「あぁ」



「あ、招待状書き終わったから机に置いてあるよ」



「ありがとう」



「どういたしまして」



「いよいよだな…」



俺は緊張と楽しみを半々の感情を込めて言う。



「うん…あ〜早く結婚式したいなぁ〜!」



感慨深そうにゆぴぴが言う。



「緊張しないのか?」



「しない!って言ったら嘘になるよ。でも、楽しみの方が勝ってる!」



「そっか」



「うん!」



そんなやり取りをしながら過ごし数日後俺達は遂に式を挙げた。



だが、俺達の幸せな新婚生活もそう長くは続かなかった。