「本は俺が戻しておくので」
「はい!よろしくお願いします」
記入し終えたノートを元の場所に戻し、本はあとで棚に返しに行くためカウンターの端に寄せて置く吉野に、山上は律義に頭を下げる。
「それじゃあ先輩、私はこれで!本当は何か借りていきたいところではあるんですけど、これから友達と作戦会議をする約束をしているので、早急に戻らないといけないんです」
「……ああ、そう」
作戦会議とは……?と疑問が浮かぶが、既にドアに手をかけ今にも出ていこうとしている人を呼び止めてまで聞くことでもないかと、吉野は相槌だけを返しておく。
そんな吉野を振り返った山上は
「既に仲良しだからって気を抜いていたら、私に取られちゃいますからね先輩!」
去り際にそんな台詞を残して、ついでに「失礼しました」と律義な挨拶も残して図書室を出て行った。
まるで嵐のような山上の来訪に、ほんの数分のこととはいえ吉野はすっかり気圧されて、しばし呆然とドアの方を見つめる。
「はい!よろしくお願いします」
記入し終えたノートを元の場所に戻し、本はあとで棚に返しに行くためカウンターの端に寄せて置く吉野に、山上は律義に頭を下げる。
「それじゃあ先輩、私はこれで!本当は何か借りていきたいところではあるんですけど、これから友達と作戦会議をする約束をしているので、早急に戻らないといけないんです」
「……ああ、そう」
作戦会議とは……?と疑問が浮かぶが、既にドアに手をかけ今にも出ていこうとしている人を呼び止めてまで聞くことでもないかと、吉野は相槌だけを返しておく。
そんな吉野を振り返った山上は
「既に仲良しだからって気を抜いていたら、私に取られちゃいますからね先輩!」
去り際にそんな台詞を残して、ついでに「失礼しました」と律義な挨拶も残して図書室を出て行った。
まるで嵐のような山上の来訪に、ほんの数分のこととはいえ吉野はすっかり気圧されて、しばし呆然とドアの方を見つめる。



