君の声は甘く優しく、募る想いは切なく苦しく

「先輩ほどの仲良しなら、きっと何か知っていますよね!恋バナの一つや二つ、したことありますよね!」

「……だから、そういう話はしないってさっきから――」

「じゃあ!もういっそ先輩に聞いてもらえませんか」


その言葉に、吉野以上に後方にいた女子達がぎょっとする。


「それはちょっと流石に……」

「相手は先輩なんだよ?クラスメイトじゃないんだよ?」

「一旦落ち着いたらどうかな」


ひそひそと後方からかかる声も、彼女を止めるには至らないようで


「こんなこと、先輩にしか頼めないんです!いつも道案内をしてくれる優しい先輩にしか!!」


お願いします!と勢いよく頭を下げる彼女に、後方の女子達は慌てた様子で一斉に吉野の方を向く。


「すみません!この子、人類皆兄弟みたいな感覚で生きてて」

「悪気は全然ないんです!ただ、一度お話したらもうそれは友達!みたいな謎の思考回路をしている子なので」

「すみません!ほんとすみません!!」


お願いしますと頭を下げるその後方で、女子が数人慌てふためいて謝罪と共にぺこぺこ頭を下げる。