「……先輩、寄りかからないでください」
背中は椅子の背もたれに預けているようだが、そこから出た頭が吉野の背中に乗っている。
「吉野くんのどーんとした背中は安心感があるからついねー」
「適当なこと言わないでください」
椅子の背もたれに目一杯背中を預けたら、すぐ後ろにいた吉野の背中に頭が乗っただけだろう。
振り返って確認しなくても、今佐渡がどれだけだらしなく伸びているかが想像出来る。
「適当じゃないよ、安心感があるっていうのは本当だからね。世那の近くにいると、安心するし落ち着く」
ぽつりと呟かれた言葉に、吉野の心臓が小さく跳ねる。
思わず本音が零れたようなテンションで呟くのはやめてほしい。心臓に悪い。
「昔はさ、よく世那吸いさせてくれたよね」
「……猫吸いみたいに言わないでください」
でも確かに昔は、時折佐渡が吉野の体に顔をくっつけて、猫吸いの要領で大きく息を吸い込んでいた。
それをすると、とても落ち着くのだと言っていた。
そんな佐渡の“世那吸い”に備えて、佐渡の好きそうな香りの柔軟剤を使うようになったのは内緒の話だ。
背中は椅子の背もたれに預けているようだが、そこから出た頭が吉野の背中に乗っている。
「吉野くんのどーんとした背中は安心感があるからついねー」
「適当なこと言わないでください」
椅子の背もたれに目一杯背中を預けたら、すぐ後ろにいた吉野の背中に頭が乗っただけだろう。
振り返って確認しなくても、今佐渡がどれだけだらしなく伸びているかが想像出来る。
「適当じゃないよ、安心感があるっていうのは本当だからね。世那の近くにいると、安心するし落ち着く」
ぽつりと呟かれた言葉に、吉野の心臓が小さく跳ねる。
思わず本音が零れたようなテンションで呟くのはやめてほしい。心臓に悪い。
「昔はさ、よく世那吸いさせてくれたよね」
「……猫吸いみたいに言わないでください」
でも確かに昔は、時折佐渡が吉野の体に顔をくっつけて、猫吸いの要領で大きく息を吸い込んでいた。
それをすると、とても落ち着くのだと言っていた。
そんな佐渡の“世那吸い”に備えて、佐渡の好きそうな香りの柔軟剤を使うようになったのは内緒の話だ。



