しまった、と思った。思ったが、口に出してしまったものはどうやったって取り消せない。
佐渡のにやにや笑いがとんでもなく鬱陶しいので、川居は早急に話題を元に戻すことにした。
「お前が図書委員になったのはそれが理由か。後輩と二人きりになれるから」
力技だったが、佐渡は特に抵抗することもなく素直にそれに乗っかった。
「正直、世那と同じ委員会だったらどこでもよかったんだよね。でもせっかくなら、一緒にいる時間が多い方がいいでしょ。そうなると、ペアでの仕事もある図書委員か放送委員かなと思ったんだけど、世那の性格的に放送は無理そうだからね、図書一択だった」
それに世那は読書が好きだしね、と佐渡は続ける。
「今でも忘れない、俺図書委員になったんだよねって教えた時の世那の表情……。喜びを必死に押し隠して、“そうなんですか”なんて興味のないふりをして見せるところがもうね、可愛過ぎる」
この男は吉野のことになると語彙力がなくなるのだろうか、“可愛い”しか口にしなくなる。
佐渡のにやにや笑いがとんでもなく鬱陶しいので、川居は早急に話題を元に戻すことにした。
「お前が図書委員になったのはそれが理由か。後輩と二人きりになれるから」
力技だったが、佐渡は特に抵抗することもなく素直にそれに乗っかった。
「正直、世那と同じ委員会だったらどこでもよかったんだよね。でもせっかくなら、一緒にいる時間が多い方がいいでしょ。そうなると、ペアでの仕事もある図書委員か放送委員かなと思ったんだけど、世那の性格的に放送は無理そうだからね、図書一択だった」
それに世那は読書が好きだしね、と佐渡は続ける。
「今でも忘れない、俺図書委員になったんだよねって教えた時の世那の表情……。喜びを必死に押し隠して、“そうなんですか”なんて興味のないふりをして見せるところがもうね、可愛過ぎる」
この男は吉野のことになると語彙力がなくなるのだろうか、“可愛い”しか口にしなくなる。



