下らない話

 修学旅行は毎年恒例、今年も安定の長崎だ。
 10月中旬二泊三日。夏休みの後でマジ助かったぜ…。

 予告通り夏休みは裕太、樹、俺、それから()()()()こと大村と三輪の五人で遊び倒した。

 俺にとってこの一ヶ月は『対樹メンタル強化期間』という重大な意味合いも持っていたわけだが、まぁそれなりの成果はあった様に思う。

 始発に乗り某施設に週一で通い、早朝パックを利用して3時間みっちりスポーツ三昧。
 テニス、ゴルフ、アーチェリー、ローラースケートにバスケやバドミントン。
 調子に乗ってビリヤードなんかも手当たり次第やりまくる。

 汗だくになって爆笑してハイタッチやらハグやら…。
 無邪気に飛びついてくる樹を抱き留め思い切り匂いを吸い込みニヤつくやいなやダイソンも飛びついてきて蒸れたニオイに白目になる。

「俺やっぱお前らとこうしてるのが一番楽しい」
 樹が三輪と肩を組みながら笑う。
「そうだろー?一人でリア充満喫しやがってよー…はよこっちに帰って来いや‼︎」
 三輪が樹の髪をぐちゃぐちゃに撫で回す。

…んーモヤる。自分以外のヤツと(じゃ)れてる姿は正直長年の友が相手とはいえ面白くない。

 一通り暴れた後は裕太んちに(なだ)れ込みゲームをやったり漫画を読んだり雑魚寝をしたりしながら好き勝手に過ごす。

 ふと目覚めた時に目の前にある樹の寝顔が堪らなく愛しい。

 ダイソンの抱き枕にされて悪夢で目覚める時も
あるけどな。

 ごく普通に、ごく自然に友達やれてると思う。