頭を整理しようと呟いたその瞬間…俺の左側で、吹っ飛ぶ勢いで窓が開いた。

 どういう訳か、俺の部屋から修ちゃんが俺のいる修ちゃんの部屋に乗り込んで来た。
「おい、悠真…お前」
「え、し…修ちゃん……あぁ‼︎ちょっ…」

 何故だかめちゃくちゃ怒っている修ちゃんの左手には『ことわざカルタ』に入っていた、球体が連なった棒状のモノが握りしめられていた。

「何で鍵閉めてたんだよ?それから‼︎……これは何だ?」
「いや…」
「あの本は何なんだ?」
「ほ……本とは?」
「分かってんだろ?『小論文の基礎』だよ。しょー、ろん、ぶん、のッ‼︎きーそ」
「み、みみみ、見たの⁈何で……え、え…」

 あぁ…人生詰んだわ。