私たちの関係に、名前はまだない。

 プライベートなことなのに……無遠慮に聞いてしまって、相手に嫌な思いをさせてしまっていたかもしれない。

 これまでの話を聞いて、私本人も納得しているというのなら、何をそんなに悲しそうにしているか、七瀬くんには不思議だったのだろう。

 婚約解消の理由に納得はしていても、みじめな思いは消せない。

「まだ、二十五歳だしという思いはあるの……彼とは、親同士の友人の紹介で知り合ったお見合いだったし。私が何に一番にもやもやしているかと言うと、それほど辛くなかったことの」

「……え?」

 七瀬くんはぽかんとした表情をしていて、私はそんな彼を見て面白かった。

「高校生の君には、こういう流れは、まだわからないよね」

「わからないです……すみません」

「謝らなくて、良いわ。わからないのは当然だもの。私は就職して仕事にも慣れて、結婚適齢期で、親にもそろそろ結婚をと言われて……お見合いしたら、優しくて良い人で……」

「はい……」