「……あの、三日前に……私……婚約を解消したの。妹には、これは言わないでくれる? 平気だと言っていて恥ずかしいから」
「えっ……あ。もちろんです! というか、誰にも言いません。大丈夫です! 俺はお姉さんのことを、知っている人も、居ませんし……」
苦笑して話した私に、七瀬くんは慌てた様子で、そう言った。
そして、既に私は彼がこの秘密を守ってくれたことを知っている。
だって……私はこれまでに、彼から居ない姉の話をされたことなんて、一度だってないんだから。
「ふふふ。ありがとう……婚約者の……いえ、元婚約者ね。以前に付き合っていた人が、事故に遭って……今は意識を失って、ずっと彼の名前を呼んでいるらしいの。だから、意識が戻るまででも、傍に居てあげたいって言われて……」
「え……けど、それだと……」
口ごもった七瀬くんが言わんとしていることは、理解している。事故に遭って、意識不明。明日意識が戻るかもしれないけど……。
「そうなの。意識はいつ戻るかわからないから……両者合意の元で、私たちは婚約解消することになったの」
「えっ……あ。もちろんです! というか、誰にも言いません。大丈夫です! 俺はお姉さんのことを、知っている人も、居ませんし……」
苦笑して話した私に、七瀬くんは慌てた様子で、そう言った。
そして、既に私は彼がこの秘密を守ってくれたことを知っている。
だって……私はこれまでに、彼から居ない姉の話をされたことなんて、一度だってないんだから。
「ふふふ。ありがとう……婚約者の……いえ、元婚約者ね。以前に付き合っていた人が、事故に遭って……今は意識を失って、ずっと彼の名前を呼んでいるらしいの。だから、意識が戻るまででも、傍に居てあげたいって言われて……」
「え……けど、それだと……」
口ごもった七瀬くんが言わんとしていることは、理解している。事故に遭って、意識不明。明日意識が戻るかもしれないけど……。
「そうなの。意識はいつ戻るかわからないから……両者合意の元で、私たちは婚約解消することになったの」



