今日は、本当に疲れてしまった。

 そもそもプライベートな事で、非常に精神状態が悪いところに、上司からの無茶振りと同じ時期に転職した同僚の度重なるミスの尻拭い。

 仕事のフォローはお互い様だと思いつつも、何年も同じことをしているのにどうしてと、思ってしまう気持ちはある。

 こちらが大人になって、優しく対応していれば、つけ上がり怠けるの繰り返し。ならばと、強く言えばパワハラだと上司へ報告。

 打つ手はなく、穏便に済ませるには、何かも自分でやるしかない。

 ……ううん。駄目駄目。いつもなら、そういうものだと割り切れるのに、今日は本当に駄目な日。

 電車から帰宅するためのバスを待つために屋根付きのバス停のベンチへと座れば、ちょうど母校の制服を着た男の子が通り過ぎた。

 ……私だって、あの頃は、本当に……何もかもが、輝いて見えたものだ。

 思い返せば、ため息しか出ない灰色の未来が待ち受けていると知れば、あの頃の私は、何と言うだろうか。

 冠婚葬祭以外で、何か悲しいことがあったからと、会社は休暇をくれない。失恋も婚約解消も、自己責任と言えばそれもそうだし。