殺人、はじめました。

 いた。村上志穂は、案外すぐに見つかった。
ミッションを終えたばかりなのか、ひどく疲れている様子だ。
「鈴木くん。寂しいよぉ…」
ん?何か言ってる?雨歌と一緒に、耳をすまして聞く。
「鈴木くんに会いたいよぉ~!うわ~ん」
今、とんでもないことを耳にしたような…
「鈴木くん」って、あの「馬鹿鈴木」のこと⁉
嘘ぉぉ!ぶりっ子にも程がありすぎ。
「鈴木くんと一緒にミッションやった奴、殺す」
私、殺される⁉怖すぎ。
「そこに、誰かいますよね?」
ギクッ。はい、います。誰かいます。
「視線を感じて。え、もしかして…。鈴木くん!」
「は~い!俺でした!見つかっちゃった。志穂、すごいなぁ」
え、そっち‼なんで鈴木がいるのぉぉ~~~~?
「ブルー、どうしよう…」
「私だってわかんないし!」
目の前でイチャイチャする二人を見たら、頭痛薬欲しくなる。誰か買ってきて。
ドラックストアのやつでもいいし、スーパーのやつでもいいから。
「いくしかないね。チャンスは今だけだから。」
「え、でも…」
「せっかく譲ってあげたのに、サボる気?」
「分かった。頑張る!」
雨歌が突然、背後から二人めがけて走り出した。
「え、雨歌さん!」
鈴木が言いかけたが、雨歌は迷わず鈴木を蹴った。
転ぶ鈴木。志穂ちゃんが悲鳴をあげた。
「私の大切な鈴木くんに手を出すなんて!許せない。」
志穂ちゃんの目つきが急に厳しくなる。雨歌は、志穂ちゃんを睨み返した。
おっ、カッコいい。惚れちまうぜっ!
雨歌が銃を構えた。相手は銃をもっていない。有利だ。
頭を狙おうとする雨歌だが、ここは志穂ちゃんに避けられてしまい、失敗。
すると、次の瞬間、雨歌が不敵に笑った。
「こちらは遊びでこんなことやっているんじゃありませんから」
雨歌が、志穂ちゃんを殺めた。