「おっさん、この映画なによ」
変な恋愛映画を観た。私、佐々木愛藍(アラン)は言った。
私は、大手殺し屋集団『スナイパー』に勤めるアマチュアの殺し屋だ。
「あ、それ?今夜のターゲット。中西樹里亜と西蓮寺涼介。」
二人ともすごい名前だ。あ、でも、樹里亜っていう名前、可愛いかも。
西蓮寺もなかなかイケてる。
関係ないことをぶらぶら考えた。
いや、でも、自分の名前が一番イケてるかも。「愛藍」って珍しいし。
「へぇ。じゃあ、どうやって殺すの?銃?ナイフ?殴り合い?」
「今日は、殴り合いにしてもらおうかな」
「はぁ?なんで。銃とかナイフの方が簡単に殺せるじゃん!」
「自分のこと『ゴミカス』って言ってた愛藍はどこに行っちゃったんだろう…」
「人は変わるもんだし!」
昔の事は、思い出したくない。私は、自分の父親と母親を殺すために、『スナイパー』に入ったのだから。
自分は、あの人たちに殺されかけた。でも、ギリギリで助かった。
――「お願いします。『スナイパー』に入りたいんです!私は、実の母親と父親に殺されかけました。でも、あの人たちはまだ、警察に捕まってないんです!私、何もできないゴミカスだから。だから…この手で必ず殺してやるんですー」
私は、うつむいた。おっさんが気まずそうに笑う。苦笑いをしている『ふり』をしている。
「ーじゃあ、殴り合いでお願いできるかな。」
「まず聞きたいんだけど、なんで殺すの?」
「あの二人、ヤグザと繋がりがあるみたいなんだ。」
思ってもいない回答だった。ヤグザと「繋がり」がある…。怪しい。
「でも、なんでヤグザとおっさんが関係あるのよ」
「あ、その…。や、ヤグザで一番偉い奴の、えっと、そう!友達だからー」
友達なのは本当だろう。
「どうせ、男二人でキャバクラとか行ってんだろ」って言ってやりたい。思い切り睨みながら。
マジで呆れた。このおっさん、どこまでも馬鹿だ。
でも、強いんだよな。
「分かったよ。行ってあげる。ターゲットの住所はどこなの」
「東京都世田谷区の…」
よくそんな詳しいところまで知ってるな、というくらい住所を知っているおっさんは、「用事がある」と言って、本部から出た。
『スナイパー』の本部は、東京の地下駐車場の下にあるオフィスだ。
モナコには『スナイパー』所属のスパイが、スペインには暴力団が、そして、カンヌには日本と同じく殺し屋がいる。
京都の基地は、最近は使われていないが、昔は忍者(?)らしき者がいたらしい。
「情報、ありがと。じゃあ、行ってくるね。night moonさん。」
情報収集係に礼を言い、本部を出た。
変な恋愛映画を観た。私、佐々木愛藍(アラン)は言った。
私は、大手殺し屋集団『スナイパー』に勤めるアマチュアの殺し屋だ。
「あ、それ?今夜のターゲット。中西樹里亜と西蓮寺涼介。」
二人ともすごい名前だ。あ、でも、樹里亜っていう名前、可愛いかも。
西蓮寺もなかなかイケてる。
関係ないことをぶらぶら考えた。
いや、でも、自分の名前が一番イケてるかも。「愛藍」って珍しいし。
「へぇ。じゃあ、どうやって殺すの?銃?ナイフ?殴り合い?」
「今日は、殴り合いにしてもらおうかな」
「はぁ?なんで。銃とかナイフの方が簡単に殺せるじゃん!」
「自分のこと『ゴミカス』って言ってた愛藍はどこに行っちゃったんだろう…」
「人は変わるもんだし!」
昔の事は、思い出したくない。私は、自分の父親と母親を殺すために、『スナイパー』に入ったのだから。
自分は、あの人たちに殺されかけた。でも、ギリギリで助かった。
――「お願いします。『スナイパー』に入りたいんです!私は、実の母親と父親に殺されかけました。でも、あの人たちはまだ、警察に捕まってないんです!私、何もできないゴミカスだから。だから…この手で必ず殺してやるんですー」
私は、うつむいた。おっさんが気まずそうに笑う。苦笑いをしている『ふり』をしている。
「ーじゃあ、殴り合いでお願いできるかな。」
「まず聞きたいんだけど、なんで殺すの?」
「あの二人、ヤグザと繋がりがあるみたいなんだ。」
思ってもいない回答だった。ヤグザと「繋がり」がある…。怪しい。
「でも、なんでヤグザとおっさんが関係あるのよ」
「あ、その…。や、ヤグザで一番偉い奴の、えっと、そう!友達だからー」
友達なのは本当だろう。
「どうせ、男二人でキャバクラとか行ってんだろ」って言ってやりたい。思い切り睨みながら。
マジで呆れた。このおっさん、どこまでも馬鹿だ。
でも、強いんだよな。
「分かったよ。行ってあげる。ターゲットの住所はどこなの」
「東京都世田谷区の…」
よくそんな詳しいところまで知ってるな、というくらい住所を知っているおっさんは、「用事がある」と言って、本部から出た。
『スナイパー』の本部は、東京の地下駐車場の下にあるオフィスだ。
モナコには『スナイパー』所属のスパイが、スペインには暴力団が、そして、カンヌには日本と同じく殺し屋がいる。
京都の基地は、最近は使われていないが、昔は忍者(?)らしき者がいたらしい。
「情報、ありがと。じゃあ、行ってくるね。night moonさん。」
情報収集係に礼を言い、本部を出た。



