紅蓮と彰浩が向き合う。
先に攻撃を繰り出したのは彰浩だった。式神を召喚し、紅蓮に攻撃を仕掛ける。
「その程度か」
紅蓮は式神に触れることもせず、一瞬で式神を燃やした。
灰になった式神をみた彰浩は目を見開いたが、次の式神を召喚する。彰浩の額からは汗が流れる。彰浩が召喚できる式神は三体が限界だった。
「舐められたものだな」
紅蓮は式神を燃やした。
そして、ゆっくりと一歩ずつ前に歩き始める。
紅蓮の周りには鬼火が漂い、地面の草花を燃やし始める。炎に包まれていく中、紅蓮は熱くないのだろうか。余裕そうに歩いていく。
「ひ、火よ。燃やしたまえ」
彰浩は陰陽術を唱えた。
時代と共に簡易的になった陰陽術は効力が弱い。それでも、現世で悪さをする悪霊を追い払うのには十分だった。
彰浩は札を投げた。その札から火が飛び出す。
それを紅蓮は避けなかった。いや、避ける必要がなかった。鬼火が火を吸収し、一回り大きくなる。火は紅蓮にとって敵にならない。
「では、反撃と行こうか」
紅蓮は鬼火を彰浩に投げつけるような仕草をした。
その仕草に従うように鬼火はゆらりと動き出す。
「燃やせ」
紅蓮の言葉に鬼火は動いた。
彰浩の周りを漂い始め、周囲を燃やし尽くす。彰浩は必死に火除けの札を取り出し、身を守ろうとするが無駄であった。
彰浩の服に火が移った。
それを消そうと必死になるが、火は消えない。
「焼き尽くせ」
紅蓮はさらに鬼火に指示を出す。
すべてを焼き尽くす紅蓮の炎は彰浩の命を危機に晒した。
「参った!」
彰浩はすぐに声をあげた。
既に戦う術はすべて使い尽くした。得意としている棒術で敵う相手でもない。
敵う相手ではなかった。
そんな相手を封印していたと思うと背筋が凍りそうだった。
先に攻撃を繰り出したのは彰浩だった。式神を召喚し、紅蓮に攻撃を仕掛ける。
「その程度か」
紅蓮は式神に触れることもせず、一瞬で式神を燃やした。
灰になった式神をみた彰浩は目を見開いたが、次の式神を召喚する。彰浩の額からは汗が流れる。彰浩が召喚できる式神は三体が限界だった。
「舐められたものだな」
紅蓮は式神を燃やした。
そして、ゆっくりと一歩ずつ前に歩き始める。
紅蓮の周りには鬼火が漂い、地面の草花を燃やし始める。炎に包まれていく中、紅蓮は熱くないのだろうか。余裕そうに歩いていく。
「ひ、火よ。燃やしたまえ」
彰浩は陰陽術を唱えた。
時代と共に簡易的になった陰陽術は効力が弱い。それでも、現世で悪さをする悪霊を追い払うのには十分だった。
彰浩は札を投げた。その札から火が飛び出す。
それを紅蓮は避けなかった。いや、避ける必要がなかった。鬼火が火を吸収し、一回り大きくなる。火は紅蓮にとって敵にならない。
「では、反撃と行こうか」
紅蓮は鬼火を彰浩に投げつけるような仕草をした。
その仕草に従うように鬼火はゆらりと動き出す。
「燃やせ」
紅蓮の言葉に鬼火は動いた。
彰浩の周りを漂い始め、周囲を燃やし尽くす。彰浩は必死に火除けの札を取り出し、身を守ろうとするが無駄であった。
彰浩の服に火が移った。
それを消そうと必死になるが、火は消えない。
「焼き尽くせ」
紅蓮はさらに鬼火に指示を出す。
すべてを焼き尽くす紅蓮の炎は彰浩の命を危機に晒した。
「参った!」
彰浩はすぐに声をあげた。
既に戦う術はすべて使い尽くした。得意としている棒術で敵う相手でもない。
敵う相手ではなかった。
そんな相手を封印していたと思うと背筋が凍りそうだった。



