どうしよう、涙が止まらない。
だけど、涙は冷たくなかった。むしろ、暖かくて、幸せな涙。

それは、きっと私が今悲しくないから幸せで暖かい涙なのだと思う。


灯利が私のために手紙を残してくれていたなんて・・・・・・・
嬉しくて嬉しくてたまらない。

私、もうきっと、灯利のことが好きだよ。
好きで好きでたまらない。もっと、早く気持ちを伝えればよかった。


私がもっと早く気持ちを伝えても、灯利はきっと受け止めてくれるはずなのに、なにを躊躇っていたのだろう。



灯利のおかげで、私はどんなに救われたのだろう。
2人で過ごしたのは、短い時間だったのかもしれない。だけど、私にはとても長くて、濃くて、大切な時間に感じたよ。
灯利も、そうならいいな。

ねぇ、灯利、私も君のことが好きだよ。
次に会えたなら、そう伝えて、最後には、こう付け足すと思う。
「灯利のおかげで自分の存在意義を見つけられた。私にライトを当ててくれてありがとう』って、伝えると思う。

そしたら、君は笑ってくれるかな、僕もだよって言ってくれるかな?

欲張りかもしれないけど、そうならいいな。

君なら、欲張りじゃないって言ってくれる?



私を好きって意味を込めて、便箋の端っこに、きれいなバラの押し花を貼ってくれたんだよね。
私は、手紙を抱きしめた。


灯利のぬくもりが、気持ちが、伝わってくるような気がした。