「なんか今日、ひあめちゃん、上の空じゃない?」

昼休み、菜乃花ちゃんとお弁当を食べていると、そんなことを言われた。

「そ、そうかな?」


「そうだよ、何かあったの?」


私は、かばんからスマホを取り出す。休み時間はスマホOKだし。

私は、灯利とのメール画面を見てみた。やっぱり、既読マークはついていない。

「実は、メールの返信がなかなか来なくて。」

「誰とのメール?」

菜乃花ちゃんが私のスマホの画面を覗き込んできた。

「灯利・・・・・・・?」

菜乃花ちゃんは首を傾げた。そして、その直後、悪戯(いたずら)っぽい笑みを浮かべた。