『ひあめなら、きっとお父さんとも上手くやれるだろうから頑張って。僕も応援しているね。』


たった二文のメッセージだけど、私の心に深く染み込んでいった。
灯利が、私のことを気遣ってくれていると言う事実に、ほおが緩んでしまう。

『ありがとう、がんばるね』と打ち込んで、送信しようとしたら、“お父さん”の声がした。




「ひあめ、そんなとこで何、スマホいじってんだ。」

「ひぅっ」

思わずヘンな声が出てしまって、慌てて口元を抑える。
私の手は、びっくりするほど冷たかった。


“お父さん”の顔はこわばっていた、というか明らかに怒っている顔だった。

それに、ここにいる人が私とは微塵も血が繋がってないと思ったら、なんだか気持ち悪くなってきてしまった。