「あ、ひあめちゃん、見つけた!」
穏やかに微笑みながら走り寄ってきたのは中学校からの友だち、菜乃花(なのか)ちゃん。


スラッとした手足に輝く光を宿した瞳。いつだって人気者。
そんな菜乃花ちゃんはいつだって私の憧れだ。

いつか、私もそんなふうに、なれるのかな・・・・
暗い気持ちに向かっていく。

瑠璃(るり)色の空は、私の気持ちに逆らうように、輝きを放っていた。