お父さんが教えてくれた事実は、重大すぎた。


私が、できて”しまった”子どもだと、教えられてしまった。

私の生きる意味を、ぜんぶ否定されてるみたいに感じて、心の奥から、ふつふつと、怒りと悲しみが湧き上がってきた。



「なによ、それ!!!!」


もう一度呟いて、私はスマホを握って、大事な“あれ”が入ったバッグを抱え、玄関に向かって走り出した。

肘におわんが当たって、おわんが倒れて、みそ汁が服に染みて熱い。


でも、肘に当たって、染みたみそ汁より、目頭の方が熱かった。