「詩歌!おはよう!制服似合ってるじゃん?」
そう言って私に話しかけてきたのは、同じ中学だった恵那だった。恵那とは中学一年まで同じバスケ部で仲良くなった。
響が亡くなってから、私はすっかり以前の自分とは違い、いきなり響の様な優等生に性格を変えてしまったので、中には『急にぶりっこしてる』と言って陰口を叩く子も多くいたが、私の性格が変わってしまっても、恵那だけは前と変わらず私と仲良くしてくれていた。
「ありがとう。なんか見慣れなくて変な感じだけどね。恵那もよく似合ってる」
「ありがとう。そんな事よりも、ねぇ見た?クラス分け。私達同じクラスだったよ、四組」
「え?本当に?嬉しい!」
「ねっ!私達ついてるよね!」
私達がそんな話しをしながら、教室へ向かっていると私は急に肩を叩かれた。
「よぉ!やっぱり同じ高校だったな」
振り返ると、そこには見た事がある顔があった。今日は制服を着ているが、忘れもしない観覧車で会った、私が響の好きな人だと勘違いした、、、
「冴島、、、」
「伊織な!」
「そう、伊織!」
伊織はまたニコッと大きな口を横に広げて笑った。私は何となく会いたくなかったので、その顔を見るとげんなりとした気分になった。
「俺、四組。詩歌も四組だろ?よろしくな!」
「は?一緒のクラス?嘘でしょ?」
「ラッキーだな。俺と同じクラスで」
本当に、こいつは一体何なんだろう。話せば話す程苦手意識が強くなる。何も言葉を返せずに、伊織の顔を睨みつけていると、伊織の後ろから知らない女子が顔を出し、伊織に話しかけた。
「伊織!何?もう他校の子ナンパしてるの?辞めなって、ドン引きしてるよ?」
「違うって、逆だから。俺が逆ナンされたんだよ」
あまりの言い草に、私はカチンときた。
「違うって言ってるよね?私、勘違いだったって説明したけど、通じてなかった?」
「そんなカリカリすんなよ。怖い顔して。俺達デートした仲じゃん?」
伊織の後ろにいた女の子も、隣りにいた恵那も驚いた顔をしていた。
「デートじゃないって!どうしてわざわざ勘違いされるような事いうのかな!?」
本当にいい加減にして欲しかった。この男とはもう関わりたくなかった。そんなイライラしている私とは正反対に、何が可笑しいのかわからないが伊織は笑っていた。
「伊織めっちゃ嫌われてるじゃん。ほら諦めな、行こう行こう!」
そう言って、女が伊織の腕をとって歩きだしたが懲りずに伊織が私に声をかけてくる。
「じゃあ、またな!詩歌!」
ニ人が私達の前から立ち去ると、恵那が話しかけてきた。
「何?あの男の子。知り合い?」
「たまたま春休みに会っただけで、何にもないよ。その時からやな感じだった」
「へぇ〜でも顔がいいしモテそうだね。既に女の子引き連れてたし」
「無理だわ。苦手なタイプ、、、」
私が言うと、恵那が笑い出すので不思議に思った。
「何かちょっと昔の詩歌になってたね。懐かしかった。今は誰に対しても物越し柔らかいし、きつい事言わないからさ」
言われてみればそうだった。私は伊織に腹が立って、響になる事を完全に忘れていた。
「何か、調子狂わされる感じで嫌なんだよね」
「私は、昔のやんちゃな詩歌も好きだけどね」
恵那がそう言って私に笑いかけた。
そう言って私に話しかけてきたのは、同じ中学だった恵那だった。恵那とは中学一年まで同じバスケ部で仲良くなった。
響が亡くなってから、私はすっかり以前の自分とは違い、いきなり響の様な優等生に性格を変えてしまったので、中には『急にぶりっこしてる』と言って陰口を叩く子も多くいたが、私の性格が変わってしまっても、恵那だけは前と変わらず私と仲良くしてくれていた。
「ありがとう。なんか見慣れなくて変な感じだけどね。恵那もよく似合ってる」
「ありがとう。そんな事よりも、ねぇ見た?クラス分け。私達同じクラスだったよ、四組」
「え?本当に?嬉しい!」
「ねっ!私達ついてるよね!」
私達がそんな話しをしながら、教室へ向かっていると私は急に肩を叩かれた。
「よぉ!やっぱり同じ高校だったな」
振り返ると、そこには見た事がある顔があった。今日は制服を着ているが、忘れもしない観覧車で会った、私が響の好きな人だと勘違いした、、、
「冴島、、、」
「伊織な!」
「そう、伊織!」
伊織はまたニコッと大きな口を横に広げて笑った。私は何となく会いたくなかったので、その顔を見るとげんなりとした気分になった。
「俺、四組。詩歌も四組だろ?よろしくな!」
「は?一緒のクラス?嘘でしょ?」
「ラッキーだな。俺と同じクラスで」
本当に、こいつは一体何なんだろう。話せば話す程苦手意識が強くなる。何も言葉を返せずに、伊織の顔を睨みつけていると、伊織の後ろから知らない女子が顔を出し、伊織に話しかけた。
「伊織!何?もう他校の子ナンパしてるの?辞めなって、ドン引きしてるよ?」
「違うって、逆だから。俺が逆ナンされたんだよ」
あまりの言い草に、私はカチンときた。
「違うって言ってるよね?私、勘違いだったって説明したけど、通じてなかった?」
「そんなカリカリすんなよ。怖い顔して。俺達デートした仲じゃん?」
伊織の後ろにいた女の子も、隣りにいた恵那も驚いた顔をしていた。
「デートじゃないって!どうしてわざわざ勘違いされるような事いうのかな!?」
本当にいい加減にして欲しかった。この男とはもう関わりたくなかった。そんなイライラしている私とは正反対に、何が可笑しいのかわからないが伊織は笑っていた。
「伊織めっちゃ嫌われてるじゃん。ほら諦めな、行こう行こう!」
そう言って、女が伊織の腕をとって歩きだしたが懲りずに伊織が私に声をかけてくる。
「じゃあ、またな!詩歌!」
ニ人が私達の前から立ち去ると、恵那が話しかけてきた。
「何?あの男の子。知り合い?」
「たまたま春休みに会っただけで、何にもないよ。その時からやな感じだった」
「へぇ〜でも顔がいいしモテそうだね。既に女の子引き連れてたし」
「無理だわ。苦手なタイプ、、、」
私が言うと、恵那が笑い出すので不思議に思った。
「何かちょっと昔の詩歌になってたね。懐かしかった。今は誰に対しても物越し柔らかいし、きつい事言わないからさ」
言われてみればそうだった。私は伊織に腹が立って、響になる事を完全に忘れていた。
「何か、調子狂わされる感じで嫌なんだよね」
「私は、昔のやんちゃな詩歌も好きだけどね」
恵那がそう言って私に笑いかけた。



