夜が明けたら君に幸せを。

そこには、スポーツバッグをななめに掛けた大倉くんが立っていた。



「一人なの?」


「ううん、咲那待ってる。大倉くんは部活終わり?」


「そうそう。顧問の先生と話してたらみんなに置いてかれちゃってさ」



あははと大倉くんが爽やかに笑った。


この大倉くんの眩しい笑顔に咲那は惹かれたのかな。



「明日香、ごめんー!遅くなっちゃって…って、悠真くん!?」


「おー中須」



咲那は急な大倉くんの登場に頬を赤らめて、なぜか私の後ろに隠れてきた。



「…あ!そーだ、私、先生に話があったんだったー。ごめん、咲那。先帰っててくれない?」