王都・中央神殿──闇夜に赤い月が浮かぶ中、ついに“黒の教団”最後の拠点が浮かび上がった。
葵、カイン、ユリウス、リアナ、そしてケイトたちは、力を合わせて教団の中枢「虚無の祭壇」へと乗り込む。

そこには、黒の教団の真の首魁《ヴァルガ・アルセリオ》が鎮座していた。

「人の絆など幻想にすぎん。真実とは、力のみだ」

そう言い放つヴァルガに対し、葵は静かに首を振った。

「それでも、私は誰かを信じる力を選ぶ。私の“光”は、そのためにある」

カインの力で結界が破られ、ユリウスの精神干渉がヴァルガの防御を切り裂く。
リアナとケイトが協力して繰り出した“律動の魔法”が、空間にひびを入れる。
そして──葵が放った「癒光の誓い」が、ヴァルガの心臓を穿つと同時に、祭壇が崩れ落ち、黒の教団はついに終焉を迎えた。

「これで……やっと、終わったのね」

そう言ったリアナの瞳には、涙と微笑みが混じっていた。