「えー何それ?絶対褒めてないやつじゃん」
オトが怒ったようにぷくっと頰を膨らませていて、その様子にリスだと思いながら熱々のコーヒーを啜る。
「最近は喧嘩もやってないんでしょ?まだ周りは響輝のことを怖がってるの?」
たしかに最近はイライラすることが減って、すぐに手が出ることも少なくなってきた。
他校生から吹っかけられる喧嘩ものらりくらりとかわしているし、学校でも大人しくしている。
だけど周りが俺を見る目は何も変わっていなかった。
「今まで積み上げてきたことを変えるのは難しいんだよ。過去はどう頑張っても変えられねぇからな。問題児が普通の生徒になるには、時間も良い行いもたっぷり必要ってこと」
そこまでして俺は周りによく見られたいと思うわけではない。
だから、今年の体育祭だって最初から参加する気なんてないのだ。
「響輝はなんだかたまに高校生らしくないよね。友達と過ごす放課後だってすごく楽しいんだよ?それなのに全部諦めちゃって」
諦めるのは俺の癖になっていた。
憂鬱な毎日にいつからか全てを諦めるようになっていて、オトと出会ってからは少し変わってきていると思っていたけど、変わらないことだってある。
「…いいんだよ。俺はこのままで」
オトが怒ったようにぷくっと頰を膨らませていて、その様子にリスだと思いながら熱々のコーヒーを啜る。
「最近は喧嘩もやってないんでしょ?まだ周りは響輝のことを怖がってるの?」
たしかに最近はイライラすることが減って、すぐに手が出ることも少なくなってきた。
他校生から吹っかけられる喧嘩ものらりくらりとかわしているし、学校でも大人しくしている。
だけど周りが俺を見る目は何も変わっていなかった。
「今まで積み上げてきたことを変えるのは難しいんだよ。過去はどう頑張っても変えられねぇからな。問題児が普通の生徒になるには、時間も良い行いもたっぷり必要ってこと」
そこまでして俺は周りによく見られたいと思うわけではない。
だから、今年の体育祭だって最初から参加する気なんてないのだ。
「響輝はなんだかたまに高校生らしくないよね。友達と過ごす放課後だってすごく楽しいんだよ?それなのに全部諦めちゃって」
諦めるのは俺の癖になっていた。
憂鬱な毎日にいつからか全てを諦めるようになっていて、オトと出会ってからは少し変わってきていると思っていたけど、変わらないことだってある。
「…いいんだよ。俺はこのままで」



